あるてどの借金がある人が、ある程度のお金を持っているとしましょう。この場合って、借金を返済した方が良いのでしょうか。それとも、借金をそのままに、持っているお金で運用した方が良いのでしょうか。
借金の金利が大きい場合は、どうすればいいかは明らかですよね。それでは、住宅ローンのように金利が低い場合はどうなのでしょうか。
多くの人が悩むのが、借金と資産運用のどちらを優先させるかと言う点でしょう。先に借金を返済してしまうのが良いか、借金を抱えたまま資産運用もした方がいいのか判断に困るようです。
もちろん、 借入の金利が高い場合は話は簡単です。 消費者金融とか銀行のカードローンのようなケースですね。
こういう場合は、どう考えても借金の返済を優先すべきです。なぜかと言うと、投資をしても借入の金利以上のリターンがあるとは考えにくいからです。
株式投資を1年したときの、期待される1年あたりのリターンは、せいぜい物価上昇+5%程度でしょう。年金基金などのプロの投資家は、この程度の想定で投資をしています。
それと比べると、消費者金融の借入金利は明らかに大きいのが分かります。ですから、返済を優先したほうが得なのは間違いありません。
もちろん、結果的に投資をした方が得だったと言うケースが無いわけではないですけどね。投資はやってみないとわかりませんから。
でも、確率的には借金返済の方が明らかに有利なのです。
借金と金融資産が同じくらいの時
こういうケースで悩む点があるとすれば、返済をすると手持ちのお金がほとんど無くなってしまうようなケースくらいでしょうか。全く現金や預金が無いのは不安ですから、少しは残しておきたいという人もいるでしょうからね。
ただ、こういうケースでも、基本的には返済することをゆうせんすることをお勧めします。そして、収入の中で生活することを覚えるべきです。
どうしてもお金が足りなければ、必要なときに借りたら良いのです。もちろん、極力借りないで対処するのがベストですが。
住宅ローンとか自動車ローンの場合も借金返済を優先を
ちょっと迷うのが、住宅ローンとか車のローンです。この場合は、消費者金融などと比べると、金利はずっと低いですよね。
特に、住宅ローンの場合は、かなり金利が低い状態が年々も続いています。
住宅ローンの場合、これを書いている時点のデータを見ると、固定金利でも変動金利でも5%以下です。平均すると3%前後といったところでしょう。
(2019年1月追記:アベノミクスの影響で、ここからさらに金利は下がっています。変動金利だと、0.5%前後まで低くなりました。)
5%以下ということは、株式投資で期待されるリターンの方が、数字の上では大きくなります。そうなると、株式投資や株式の投資信託で運用したくなる人もいるでしょう。
ただ、この場合でも、借金の返済を優先するほうが賢明な選択です。理由は簡単で、個人の借金の場合は利息がマイナスになることはないからです。
その一方で、株式投資の場合は、状況次第では元本割れも有り得ます。つまり、単純に金利と株式投資の期待リターンを比較することは出来ないのです。
比較をするのであれば、元本割れのリスクが無い金融商品と比較するべきでしょう。定期預金や国債、貯蓄型の生命保険などですね。
実際問題として、確実に2%とか3%のリターンがある元本保証の投資商品というのは、今の状況だと存在しません。現在の国債の長期金利が1%ちょっとですから、住宅ローン金利は、それと比べて1%以上は有利なのです。
(2019年1月追記:ここから国債の金利は下がり、ついにマイナス金利のケースすら出始めました。住宅ローン金利も下がりましたが、それに合わせて、元本保証の金融商品の金利も下がったわけです。)
こういう違いがあるので、少なくとも1年で2%とか3%の利息が発生する住宅ローンの返済を急ぐべきでしょう。
また、変動金利でローンを組んでいる場合は、特に借金の返済を急ぐべきです。ローンの返済期間中に、金利が大きく上がることも十分に考えられるからです。
実際に、バブル期には、8%台まで住宅ローン金利が上がっています。確率は高くないと思いますが、そういうリスクもあるので、返済は早めるべきなのです
ということで、原則として、投資よりも借金の返済を優先しましょう。
スポンサードリンク
まずは確定拠出年金(個人型)を検討しよう
個人の資産運用で一番有利な金融商品は、何と言っても確定拠出年金(個人型)でしょう。いわゆるiDeCo のことです。
普通に働いている人なら、年間数万円から数十万円の節税が可能です。もちろん、完全に合法です。こんなに有利な金融商品は、他には存在しません。加入がまだの人は、とりあえず検討だけでもしてみてはいかがでしょうか。
iDeCo をはじめるには、窓口となる金融機関を選ばないといけません。お勧めはSBI証券かマネックス証券です。とりあえずは、資料請求だけでも。

スポンサードリンク





関連した記事を読む
- 借金がある場合は返済する 借金の返済以上の運用は難しい
- お金が必要なときには運用資産を取り崩す(借金はしない)
- 家を買う事にはどんなリスクがあるのでしょうか?| 大きなリスクがあることを認識しましょう
- 【資産運用の手順】 整理しておかないと行き当たりばったりになる
- 資産運用を始める前に覚えておきたい9つのポイント