資産運用で大事なのは、プランをもつことです。そして、一旦運用を始めたあとは、プランに従って行動するだけです。
こういうやり方は、退屈でつまらないものに感じるかもしれません。でも、それで良いのです。
資産運用というのは、何十年というスパンで行うものです。毎日の歯磨きと同じレベルで行動できなければ、長続きさせることはできません。
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個人の資産運用は単調でつまらないもの
あなたは資産運用と聞くと、どんなものを想像するでしょうか。例えば、次のようなものでしょうか。
毎日経済ニュースや企業情報をチェックし、将来の株式市場や外国為替の動向を予想する。その上で、売り買いの注文を出していく。
チェックする経済ニュースも多岐にわたる。株式指数のチェックはもちろんの事、日銀の金融政策、雇用等の各種の統計、外国為替なども知っている必要が有る。
これらの情報を駆使して、最適な投資対象を選び抜く。そして、売り時、買い時も探っていく。
もしかしたら、こんな姿を想像しているかもしれません。
確かに、こういう資産運用も存在するのかもしれません。しかし、個人の資産運用では、こんな事ができるはずが無いですよね。
そもそも、専門的なトレーニングを受けていない人は、ニュースを知ったところで、それが株価にどう影響するのか判断できないでしょう。また、判断する知識や経験が有ったとしても、自分の資産運用のために、十分な時間をさくことも難しいはずです。
なにせ、個人の資産運用の場合は、本業でやるわけではありませんからね。よっぽどの資産家なら、話は別でしょうけど。
個人の資産運用はシンプルでないといけない
世間で流布している資産運用のイメージはともかくとして、個人の資産運用はもっとシンプルでなければいけません。誰でも実行できて、時間がかからないものでないと、長続きしないでしょう。
となると、資産運用をするには、プランを持つ事が大事です。具体的で実行が容易な行動計画を持ち、普段はそれに従って行動するのです。
このように機械的に行動できるようにすることで、忙しい生活の中でも資産運用ができるようになります。そういう仕組を最初に作っておかないと、資産運用なんて出来ません。
しかも、プランはシンプルであればあるほど望ましいでしょう。覚えてしまえるようなものがいいですね。
行き当たりばったりは駄目
逆に、何のプランも持たず、思いつきで行動するのは最悪です。経済ニュースを見て日本株が上がりそうだと思って日本株を買うとか、円高が進みそうだと思って外貨預金を始めるというようなことは慎まないといけません。
こういうのは、最初に書いた、資産運用のイメージに近いのかもしれません。本人は時間を掛けて資産運用をしている気分になれるでしょう。
しかし、そんな事をしていては、投資での成功は望めません。大きな運用方針が無いと、何をしているのかわからなくなるのが落ちです。
プランは具体的でシンプルなものにしよう
上にも書きましたが、資産運用のプランで大事なのは、プランは具体的でシンプルなものにすると言う事です。
行動計画を複雑なものにしてしまうと、それを守る事が難しくなります。守れない計画なんて、無意味ですからね。
それに、複雑な計画の方が優れていると考える人がいるかも知れませんが、そんなことはありません。複雑な計画だろうと、方向性が間違っていたら、意味がないのです。
資産運用を始めたときには、時間を使ってあれこれと考えるのも、たいして苦にならないでしょう。趣味の延長線で出来ますからね。有意義にすら感じるはずです。
しかしある程度時間がたつと、それほど投資に対して時間が割けなくなります。そうすると、結局、一番最後に手を入れた状態で、放置されることになってしまうでしょう。
そうなっても大丈夫なように、具体的なプランを作ってしまうのです。実行しやすいように、シンプルにするのも大事です。
繰り返しますが、複雑なプランを何年間も守っていく事は、普通の人にはできません。具体的でシンプルなプランこそが、継続の鍵です。
決めておくポイントは3つ
プランを具体的でシンプルにするというのは、はどうすればいいのでしょう。
次の3つを決めてしまえば、シンプルなプランの出来上がりです。
- 購入する商品を絞る
- 購入する割合を決める
- 月々の積立額を決める
たったこれだけで、基本的なプランはできるのです。もう少し具体的に見てみましょう。
購入する商品を絞る
個人が購入できる金融商品は、びっくりするくらいの数に上ります。しかし、購入に値するものは、それほど多くありません。
まずは、上手に選択をし、いくつかの商品を決めてしまいましょう。そして、資産運用としては、その商品しか買わないことにします。
一般的には、投資信託を2本から4本程度選ぶのが標準的でしょうか。これさえ決めてしまえば、あとは、「いつ買うか」と「どういう割合で持つか」を決めるだけで済んでしまうのです。
ちなみに、具体的な金融商品の絞り方については、このサイト内で色々とご説明しています。
購入する割合を決める
その次にするのが、購入する割合を決める事です。例えば、投資信託で運用するなら、日本株の投資信託を30%とか外国株の投資信託を25%と言った具合に決めてしまいます。
購入する商品は絞り込んであるので、割合さえ決めてしまえば、その中から組み合わせるだけです。
こうやって決めてしまう事で、その後のメンテナンスが大分楽になります。株価の変動などで、大きく値上がりや値下がりしたら、この割合に戻してあげるだけだからです。
また、臨時収入などがあり、追加投資をするときは、上のバランスに従って機械的に追加購入する事ができます。後は時々、価格変動で崩れたバランスを見直してやるだけで十分です。
月々の積立額を決める
さらに、個人の場合は、給料などの一部を資産運用に回すことになるでしょう。できればこれも、簡単に済ませられると便利です。
そのためには、投資信託の積立などの、積立の仕組みを使ってしまうと便利でしょう。そうすれば、当初決めた資産の割合で、積立てることが出来ますから。
例えば、日本株の投資信託を毎月1万円、外国株の投資信託を毎月1万2000円などと、金額と一緒に決めてしまうわけです。
こういうのやり方は面白くないけどね
こうしたやり方は、つまらないと感じる人もいるかもしれません。また、積極的に売買をするのが資産運用だと思っている人は、反発を感じるかもしれません。
でも、つまらなくても良いのではないでしょうか。資産運用は本来、楽しむ為のものではありませんから。
楽しむ為に株やら金の売買をしたい人は、資産運用とは別のお金でやりましょう。株式のデイトレードなりFXなり、自由にやったら良いと思います。
ただ、資産運用なんて、本来は、楽しいものではありません。
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まずは確定拠出年金(個人型)を検討しよう
個人の資産運用で一番有利な金融商品は、何と言っても確定拠出年金(個人型)でしょう。いわゆるiDeCo のことです。
普通に働いている人なら、年間数万円から数十万円の節税が可能です。もちろん、完全に合法です。こんなに有利な金融商品は、他には存在しません。加入がまだの人は、とりあえず検討だけでもしてみてはいかがでしょうか。
iDeCo をはじめるには、窓口となる金融機関を選ばないといけません。お勧めはSBI証券かマネックス証券です。とりあえずは、資料請求だけでも。

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