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外貨預金よりも外貨建てMMFの方が資産運用には向いている

外貨預金は有名な金融商品ですが、率直に言ってあまりお勧めできる金融商品ではありません。外貨建てMMF やFXの方がまだいいですし、為替リスクを取るなら株式くらいのリターンが無いと割に合わないのです。

資産運用というと外貨預金を思い浮かべる人もいるでしょう

個人の資産運用に使える金融商品として、外貨預金を思い浮かべる人も多いでしょう。銀行が扱う商品と言う事で、比較的安心感もあるかもしれません。

しかし、外貨預金は絶対に避けましょう。とくに、メガバンクの外貨預金は最悪です。正直に言って、お勧めできる点がほとんどありません。

他の金融商品では、メリットとデメリットを併記してご紹介する事が多いです。でも、外貨預金に関しては、単にデメリットの紹介だけです。なぜ避けたほうがいいのかを説明したいと思います。

それくらい問題だらけの商品です。

銀行がつぶれたら大変な事に

外貨預金の最大の問題点は、他の預金のように守られていないと言う点でしょう。

基本的に、銀行預金は預金保険制度という仕組みで守られています。ペイオフというやつですね。

仮に銀行が倒産しても、例えば普通預金や定期預金に関しては、元本1千万円とその利息は戻ってくるのです。

しかし、外貨預金はペイオフの枠から外れています。ですから、銀行が倒産した場合、預金が1円も戻ってこない可能性があるのです。

つまり、外貨預金に関しては、銀行だから安心と言う感覚は、捨てないといけません。最悪ゼロになるという覚悟が必要です。

日本の銀行の外貨預金は金利が低い事が多い

2つめのポイントは、海外と比べた場合の金利の低さです。

日本の銀行で外貨預金をすると、海外で預金した場合よりも金利が低い事が多いのです。

例えば、日本で豪ドル建ての預金をした場合と、オーストラリアで豪ドル建て預金をした場合を比べたとします。多くの場合、オーストラリアで預金したほうがかなり金利が高いのです。

外貨預金というのは、通貨が発行されている現地と同程度の金利が付くものと思っている方も多いでしょう。しかし、実は、そうではないことは覚えておきましょう。

このことは外貨建てMMF の金利と比較すると手っ取り早く理解できるはずです。

野村證券の外貨建てMMF だと、米ドルの金利は0.933%です。外貨建てMMF は外貨預金と大体同等の金融消費品だと思ってください。

これに対して、三井住友銀行の外貨普通預金金利は0.200%しかないのです。外貨預金がいかに酷いか、よく分かるでしょう。

ネット銀行だとだいぶマシな事も

ちなみに、ネット銀行だと金利の面ではだいぶマシになる事もあるようです。住信SBIネット銀行の米ドル建ての金利は0.400 %です。それでもMMF の金利にはかなり負けていますが、三井住友銀行と比べると、だいぶマシと言って良いでしょう。

手数料が高い

外貨預金を始めるとき、日本円を現地の通過に変えないといけません。実はこのときに、手数料がかかっています。

あるいは、外貨を日本円に戻すときにも手数料がかかります。

この手数料が高い事も、外貨預金をおすすめできない理由の一つです。通貨によってはこの手数料だけで、1年分くらいの金利が吹っ飛びます。(2018年1月追記:2018年の年初現在だと、1年どころか数年分の金利が吹っ飛ぶ水準ですね。)

ネット銀行なら手数料が安い事も

ちなみに、ネット銀行なら、為替の手数料が大幅に安いこともあります。

例えば、上でも紹介している住信SBIネット銀行だと、かなり手数料が安いのです。みずほ銀行や三井住友銀行だと1米ドルに対して1円の為替手数料がかかるのですが、住信SBIネット銀行だと4銭しかかからないのです。

つまり手数料がメガバンクの20分の1なのです。これは、かなり大きなメリットと言って良いでしょう。

為替リスクも忘れずに

当然ですが、外貨預金には為替リスクがあります。為替の影響で、大きく元本割れをする可能性もあるわけです。

為替のリスクを取る事自体は、別段悪い事ではありません。それに見合うリターンがあれば、リスクを取ると言う選択があってもいいでしょう。

しかし上に書いたように、日本の銀行でする外貨預金は、低金利で手数料が高いのです。正直に言って、リスクを取ってまでする価値があるとは思えません。

為替リスクを取るくらいなら、大きなリターンが期待できる外国株の投資信託でも買えばいいんですよね。

外貨建のMMFを利用しよう

ここまで書いたように、日本の銀行でする外貨預金は酷いものです。巷で危ないと思われているFXの方が、投資家が搾取されていないと言う意味ではまだマシでしょう。

ということで、外貨預金を始めようなんて考えは、さっさと捨てましょう。

それでは、外貨預金に変わる良い商品は無いのでしょうか?

どうしても外貨預金に近い商品を買いたければ、上で挙げた外貨建のMMFを買うのが良いでしょう。詳しい説明は避けますが、金利の面でも手数料の面でも安全性の面でも、外貨預金よりは優れた商品です。

また、レバレッジを掛けないのなら、FXでも良いのかもしれません。もっとも、FXの手を出す場合には、十分に仕組みを理解する必要があるとは思いますけどね。

あるいは、手数料にこだわって、住信SBIネット銀行の外貨預金を選ぶという選択肢もありますけどね。何にしても、メガバンクの外貨預金だけは無しです。

外貨建てMMF を始めるには、証券会社の口座が必要です。おすすめはこちら。

外貨建てMMF の知名度はまだまだ低いようです

最後にちょっと余談です。外貨預金と比べて有利なところが多い外貨建てMMF ですが、知名度では完全に負けているようです。Google Trends で検索ボリュームを比較すると、天と地ほどの差があることが分かります。

これに関しては、具体的なグラフを見ていただくのが分かりやすいでしょうか。2005年1月15日から2018年1月15日までの検索ボリュームの推移です。

このグラフを見て分かるように、外貨預金と比べると、外貨建てMMF で検索する人はほとんどいない感じですね。有利な商品の方が売れるわけでは無いという典型事例を見せられた感じがします。

もったいない事だと思うんですけどね。現実ですから、仕方がありません。

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まずは確定拠出年金(個人型)を検討しよう

個人の資産運用で一番有利な金融商品は、何と言っても確定拠出年金(個人型)でしょう。いわゆるiDeCo のことです。

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