最近成長に陰りが見えてきた中国経済です。ただ、日経新聞などは未だに中国進出を煽ったりしているようですけどね。彼らによると、現在の状況でも尚、中国は魅力的な地なのだそうです。
まあ、中国が今後経済的に成長するかどうかはさておき、ここまでの成長は目を見張るものだと考えている人が多いようです。多少疑わしい統計ですが、毎年10%前後の経済成長をしてきましたからね。
でも冷静になって考えてみると、中国の成長はビックリする程のものではないのかもしれません。というのも、中国の1人当たりのGDP は、かつて最貧国レベルでした。その底辺のレベルを抜け出して、真ん中あたりに来ただけというだけなんですよね。
世界経済のネタ帳というサイトによると、1人あたりGDP は全体の87位といった所です。私たちになじみが深い所で言うと、タイと大体同水準なんですよね。
もちろん、最貧国だった中国がタイと同じレベルの1人当たりGDP を稼げるようになったのは大きな進歩でしょう。でも、やっと普通になっただけとも言えます。図体が大きいので目立ちますけどね。
そして、実際に中国がやったことといえば、安い労働力を使って外国企業を誘致しただけの話なんですよね。人口という中国の最大のリソースを活かしただけの話なんです。
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行き詰まった中国経済はどうするのかなあ
ここで問題になるのは、中国は新たな安い労働力を提供するのが難しくなってきたという指摘です。唯一の資源が枯渇している可能性があるわけです。
1人当たりのGDP がタイと同じになったのなら、1人当たりの人件費も大体同水準と考えて良いでしょう。つまり、自らの経済成長によって、最大のメリットが消えてしまったのです。
そうであれば、業種によっては、中国で生産を続ける必然性はなくなってきます。人件費が安い他の国に移ったって良いわけですから。
安い労働力を提供するというビジネスモデルは行き詰まっていると考えていいのかもしれません。少なくとも、ここからの経済成長は難しくなってきたと言えるでしょう。
実はこのことは中国に限った話ではありません。「中所得国の罠」として知られています。
本来なら、ここからは違った経済モデルに移行していくのが定石なんですよね。外需依存から内需主導型の経済に移っていくとか、革新的な技術を作って付加価値の高い商品を生産するとか。
でも、今のところ、そうした動きは起こっていないようです。個人消費を増やそうという試みはしているようですが、上手くいっていないようですし。
ここからしばらくは中国経済は相当苦労しそうですね。環境問題やら金融システムやらで、別の問題も多そうですからね。
実際、「中所得国の罠」を抜けるのは、中国に限らず難しいことのようです。ここから抜け出せるのは、一部の国に限られるようです。中国の場合はどうなんでしょうね。
補足
中国の人件費高騰に関しては、相当深刻な所まで来ているようです。例えば次のような記事を見ることが増えてきました。
■ 中国最西部まで広がる人手不足の深刻さ
新疆で地下街を運営する辰野元信・新疆辰野商貿董事長に聞く(日経ビジネス)
これからどうなるのでしょうか。ニヤニヤしながら見守ることにしましょう。
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