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インデックスファンドは「初心者におすすめ」の投信なの?

インデックスファンドと呼ばれる投資信託をご存知でしょうか。この投資信託は、時々「初心者向け」と説明される事が有るようです。

でも、これって、なにか変な気がします。というのも、インデックスファンドはプロにも好んで買われるような投資信託だからです。むしろ、機関投資家などのプロの投資家が積極的に買っているような気すらします。

インデックスファンドって初心者向けなの??

楽天証券では、希望者に対して「投資信託ニュース」というメールを定期的に配信しています。いわゆるメールマガジンという分類で良いのでしょうか。

正直に言うと、普段このメールを見ることはほとんどありません。購読を解除するのも面倒なので、いまだに送られ続けているという状態です。

そんなメールなのですが、先日たまたま開いてみました。そして、そこで、面白いものを見つけたのです。

今回記事の中で紹介されていたのは「雑誌で紹介された話題のファンド(12月号)」と「初心者にオススメの低コストなインデックスファンド」の2本でした。どちらも内容的にはそれ程興味を引かれるものではありませんが、2本目の記事の「初心者にオススメの」と言う部分に妙に変に引っかかってしまいました。

「『初心者にオススメ』ってなんだ?」と思ったのです。

初心者向けの投資信託って何だ?

私の常識では、「インデックスファンドって、初心者の為だけのものじゃないよね」というのが、今回引っかかったポイントです。もっというと、初心者にはすすめられるけど上級者にはすすめられないファンドなんて、そもそもあるのだろうかと思うのです。

初心者に向かない投資信託はある

逆はあると思うのですけどね。高度な金融工学を駆使した、何をやっているのか素人にはわかり辛いファンドというのは、確かに存在します。

しかもこういうファンドに限って、ハイリスクだったりします。ブル型・ベア型の投資信託などが該当するでしょうか。

こんなものを素人が買ったら、大怪我をする可能性すらあります。だから、初心者には絶対に勧めませんし、投資経験の浅い知人が買おうと思っていたら必死で止めます。

そもそも、上級者ぶっている人が買っても、大損をする可能性は小さくありません。一応上級者ならリスクの大きさは分かっているので、最悪のケースは回避できる可能性があるという程度でしょう。

まあ、少なくとも、こんな投資信託に初心者は手を出すべきではないでしょう。

初心者向きの投資信託なんてあるの?

でも、初心者には向くけど上級者には向かない金融商品なんて、存在するとは思えません。初心者が買っても儲かる投資信託なら、上級者が買うことだってあるはずです。

個人向け国債のように、個人しか買ってはいけないという制限でもあれば別ですけどね。あるいは、確定拠出年金専用の投資信託のように、確定拠出年金の運用者のみが買い付けられるとかね。

でも、そうでない限りは、初心者に良い投資信託は、上級者にも良い投資信託のはずなのです。そして、インデックスファンドは、そんな投資信託の一つです。

実際、いわゆる機関投資家の多くも、インデックスファンドを軸にして運用しています。むしろ、知識を持っている分だけ、上級者の方が積極的に有利なインデックスファンドを選んでいるという話すらあるのです。

「インデックスファンド = 初心者向け」という表現は時々見かける

ちなみに、インデックスファンドを初心者向けであるかのように表現するのは、この記事に限った事ではありません。他の雑誌や書籍などでも「初心者向け」と言うような書き方をされる事が多いです。

資産運用や資産運用の入門書、マネー雑誌などで、何回か目にしたことがあります。

インデックスファンドは確かに初心者にもオススメできる

ところで、そもそもインデックスファンドと言うのは何なのでしょうか?大事なポイントなので、確認しておきましょう。

インデックスファンドとは

インデックスファンドのインデックスは、指数と言う意味です。TOPIX や日経平均株価指数などの指数を指していると考えてください。

これらの特定の指数と連動するファンドだからインデックスファンドと言います。

連動すると言うのは、ここでは、同じ割合で値動きをするという意味です。つまり、基準になる指数が1%上がれば投資信託の基準価額も1%上がり、その指数が2%下がれば基準価額も2%下がるといった値動きをします。

実際には完璧に同じと言うわけには行きませんが、かなり近い値動きをします。

ちなみに、インデックスファンドは株式指数に連動するものだけではありません。債券指数やREIT 指数などと連動するものもあります。また、ダウ平均やナスダックなどの、海外の指数に連動するインデックスファンドも存在します。

インデックスファンドはパフォーマンスが良い

インデックスファンドが優れている理由は、インデックスファンド以外の投資信託(アクティブファンドと言います)と比べ投資のパフォーマンスが良い点にあります。

もちろん、インデックスファンドよりもパフォーマンスが良い投資信託は存在しますけどね。しかし、アクティブファンド(=インデックスファンド以外の投資信託)のパフォーマンスの平均と比べると、インデックスファンド方が優れているのです。

例えば、TOPIX や日経平均に連動するインデックスファンドなら、日本株に投資する投資信託の平均よりもパフォーマンスがよくなる事が多いというわけですね。

逆に言うと、一般的な投資信託は、市場平均に勝てないという言い方もできます。ちょっと意外に感じられるかもしれませんが、厳然とした事実です。

投資初心者でも比較的簡単に選べる

インデックスファンドは、選ぶのが簡単であるという点も、初心者に向いているかもしれません。指数に連動するだけなので、あまり難しいことを考える必要が無いのです。

ネット証券の検索機能で検索し、手数料が安いところを選べばそれでお終いです。基本的な構造さえわかっていれば、誰でも簡単に選ぶことが出来ます。

プロも使っているインデックスファンド

パフォーマンスが良くて、選ぶのも易しければ、初心者が選ぶには良いファンドでしょう。でも、上に書いたように、初心者にオススメという表現をするのにはやっぱり違和感を感じます。

というのも、インデックスファンドは万人にすすめられる物だからです。実際、プロもインデックスファンドは使います。

そもそも、インデックスファンドを初心者向けであるかのように書く裏には、上級者ならアクティブファンドの中から儲かるファンドを選べるという意図があるように思います。初心者は自分で選べないからインデックスファンドのような商品を選べばいいという感じですね。

でも、はっきり言って、将来的にパフォーマンスが良い投資信託を選ぶ事なんて、投資経験があっても不可能なのです。そんなことが可能なら、いわゆる年金基金や生保などの機関投資家は、もっとうまく運用できているはずなのです。

それに、いわゆる機関投資家も、運用の中心はインデックスファンドです。プロとして運用している人たちですら利用する投信ですから、初心者向けと言うのはおかしいんですよね。

現状を考えると、インデックスファンドは投資経験にかかわらず有利な投資信託といえるでしょう。初心者は向けであるかのような変な先入観は、あまり良いものだとは思えません。

もっとも証券会社としては、インデックスファンド以外の投信を買って欲しいと言う本音があるのかもしれません。金融機関にしてみると、インデックスファンドを売っても、たいして儲からないのです。手数料が安いですから。

ですから、みんなでインデックスファンドを買いましょうとは、なかなか言いにくいのかもしれませんね。ちょっと深読みしすぎでしょうか。

投資経験が多い人の方がインデックスファンドを使っている印象

もっと言ってしまうと、投資経験がある人の方がインデックスファンドを使っている印象があります。裏付けになる証拠は無いので、あくまでそう感じるという話ですけど。

そう考える根拠は、銀行や証券会社などに投資相談に行くと、インデックスファンドを勧められることはまれだからです。大体手数料が高いアクティブファンドを勧められます。

これは金融機関においてある投資信託のパンフレットを見るとよく分かります。金融機関がパンフレットにして並べているのは、アクティブファンドがほとんどです。

あるいは、金融機関のサイトで紹介されている投資信託の買い付け額ランキングを見ても、メガバンクのランキングにはアクティブファンドが並んでいる印象です。一方で、投資に興味を持っている人が多いであろうネット証券では、インデックスファンドもランキングに入っています。

そもそも、投資信託協会の発表する投資信託の純資産総額ランキングでは、上位を占めるのはインデックスファンドの一種であるETF ばかりです。つまり、大口の顧客(=プロ)はインデックスファンドを買っているわけです。

上にも書きましたが、機関投資家はインデックスファンド中心で運用しているのです。ですから、むしろ、分かっている人の方がインデックスファンドを選ぶという事ではないでしょうか。

投資信託で運用するなら、どの証券会社を選ぶ?

投資信託を使って運用する場合、意外と金融機関選びが大事です。取り扱う投資信託の本数が金融機関によって違いますし、積立ての仕様も金融機関によって大きく異なるからです。

おすすめはSBI証券です。買い付け可能な投資信託の本数が多く、少額から積み立てることができる証券会社です。

また、顧客満足度が高いことでも知られています。

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