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お金が必要なときには運用資産を取り崩す(借金はしない)

資産運用をしていると、それを取り崩すのが嫌になります。ということは、お金が足りなくなると、運用している資産を取崩のではなく、借金をしてしまうことになります。

でも、これは絶対によくありません。借金をするくらいなら、運用している資産を取り崩すべきなのです。

借金をしてはいけません

お金に関して絶対に守っていただきたいのが、可能な限り借金をしてはいけないというルールです。

生活をしていると急にまとまったお金が必要があることもあるでしょう。例を上げればキリがないですが、例えば、車が突然故障したようなケースが考えられますね。

通勤で車を使っている人なら、それなりの額の修理費が必要になります。故障の程度によっては、新車の購入が必要かもしれませn。

こんなときも、できるだけ、借金をしない方が良いのです。車の場合はオートローンなどがあるので、お金を借りやすいかもしれませんが、極力借りてはいけません。

もちろん、取り崩す資産がなければ、仕方がないですけどね。預貯金が30万円しか無いというのなら、借金もやむを得ないでしょう。

資産の取り崩しが借金よりいい理由

借金が愚策である理由は、とてもシンプルです。一般的に、個人がする借金の金利は高く、運用益よりも借金の利息の方が上回るからです。

もちろん、実際に運用してみないと、どうなるかは分かりません。それでも、確率的に考えると借金をするよりも資産を売却すべきケースが多いです。

例えば、2019年1月現在、利付10年もの国債の金利はほぼゼロです。ということは、金利で増やすのは無理という状況なのです。

これに対して、借り入れの金利は、数パーセント程度はかかりますよね。担保があるかどうかで、金利はかなり違いますけど。

株式などを使えば、借り入れの金利よりも高い利回りで運用できる可能性はあります。でも、リスクがありますから、結果的にマイナスになることも。

これに対して、借り入れの金利は、確実にかかりますからね。つまり、確率的に考えれば、借金をして運用して返していくのは不利なのです。

何から売ればいい?

例えば、車の故障で、Aさんは新車の購入することに決めたとしましょう。新車の購入費用は200万円とします

仮にAさんの金融資産は、次のような感じだったとしましょう。

  • 銀行の普通預金が200万円
  • 株式を100万円
  • 投資信託で200万円

こういう場合は、迷わず預金を取りくずなり、株や投資信託を売却することになります。これは上に書いたとおりです。

預金を取り崩す方が良いのか、投資信託や株式を売却するのが良いかは、ケースバイケースでしょうけどね。ただ、どれを処分するとしても、借金をするよりは遥かにマシです。

どの資産を処分する?

ちなみに、現在与えられている情報の中で判断すると、私だったら、まず預金を100万円取り崩します。そして、株式をすべて売却してしまいます。

預金を100万円分取り崩す理由は簡単です。急な入院などの突然の出費の可能性を考慮しても、当座のお金をしては100万円もあれば十分だからです。

次に、投資信託ではなく株式を売却する理由ですが、投資信託の方が株式よりは分散投資が出来ていると考えるからです。

100万円分の株式だと、それだけで分散されているとは考えにくいですからね。だとしたら、よりマシな可能性が大きい投資信託を残した方が良いと判断しました。

もちろん、どの資産を残した方が良いかは、細かく見てみないと分からないですけどね。投資信託のほうが上手に分散されているというのも、あくまで可能性のはなしですし。

税金を考慮すると違った結論になることも

また、税金を考慮すると、株式と投資信託の売却の優先順位が変わる可能性もあります。上手に売却すれば、売却したときの所得税を免れられる可能性もあるのです。

このあたりは、もう少し具体的な情報が無いと、なんとも言いようがありません。一つ言えるのが、損している資産と儲かっている資産をバランスよく売却して、利益をゼロに近づけるのがコツです。

実際にもちろん、どの資産を残した方が良いかは、細かく見てみないと分からないですけどね。

運用している資産は取り崩したくなくなる

合理的に考えると、こんな感じで金融資産を売却するべきです。借金するよりも、よっぽどいい選択です。

ところが、お金を貯め始めると、預金を取り崩したり、金融商品を売却したりする事に抵抗を感じる人もいるようですね。上のようなケースだと、金融商品を売るのではなく、借金をしてお金を用意する人も多いようです。

こういうのはもったいないのでやめましょう。愚策中の愚策です。

消費者金融や銀行のカードローンの金利は高すぎる

こういうケースに限らず、まず、消費者金融や銀行のカードローンは絶対に避けた方が良いでしょう。こういったところの金利は、年十数パーセントです。

その一方で、資産運用でこれだけのリターンを得る事はできません。リスクの大きい株式でも平均すると6%程度と考えられます。1

元本割れするリスクを取っても、固定金利で金利を取られる消費者金融にかなわないのです。どちらが得なのかは明らかですよね。確実に10%以上の金利を取られるカードローンや消費者金融は絶対に避けるべきなのです。

論理的に考えると、動かしようがない帰結です。消費者金融や銀行のカードローンを借りるくらいなら、真っ先に預金を取り崩しましょう。

自動車のローンや住宅ローンも極力避ける

判断が難しいのが、自動車のローンや住宅ローンです。同じ借金でも、計画的な支出である住宅ローンや自動車ローンは、ちょっと違う感じがしますよね。

これらのローンは消費者金融などと比べると金利が低いのが一般的です。例えば、銀行の住宅ローンだと高いものでも5%以下でしょう。

ということは、株式の想定利回りよりはローン金利の方が低くなります。ですから、資産運用している金融資産を取り崩すことなくお金を借りようと考える人もいるはずです。

ただ、この場合も、借金を少なくするために、運用している資産を取り崩すほうが賢明な選択と言えるでしょう。

住宅ローンの金利が安いとは言え、確実に数パーセントの金利は取られます。一方で、リスクなく数パーセントの金利が付く金融商品は、現在の日本には存在しません。この場合、金融商品のリターンの方がおおきくても、確実な借金の金利の方を避けるべきなのです。

ですから、住宅ローンは少なくし、余裕があったら繰り上げ返済をするのが賢いのです。資産運用するのは大事な事ですが、借金をしない事はもっと大事なことです。まずは借金の返済を済ませてしまい、その上で資産運用に回すようにしましょう。

参考:企業や政府が借金するのは意味合いが違う

ちなみに、企業や政府の借金は、別に有ってもかまいません。もちろん、大きすぎる借金は問題ですけどね。

企業や政府の借金が許容されるわけ

企業の借金がなぜ許容されるかと言うと、借金を元に大きく稼ぐことができるからです。もちろん常にうまくいくわけではありませんけどね。その可能性はあります。

政府の場合は、民間の需要が落ち込んでいるときに、政府が支出をして景気を良くするのも仕事です。そのための借金は許されるのです。

企業や政府は有利に借りられる

また、企業にしても政府にしても、個人と比べると遥かに有利にお金を借りることが出来ます。なぜかというと、個人と比べれば信用があるからです。

また、返済期間も企業や政府は個人よりも長いというメリットがあります。

個人の場合は、極端な話、1年以内に死んでしまう可能性もあります。最長でも数十年単位です。

そんな相手には、金利を高くしないとお金なんてかせませんよね。金融機関としては、貸し倒れに備えないといけませんから。

一方、企業や政府には、長期に存続するという前提でお金を貸すことになります。人間のように寿命があるわけではないですからね。

企業や政府の借金を一緒にしては駄目

ということで、政府や企業がお金をかりるのは、必ずしも悪いことではありません。また、個人よりもいい条件でお金をかりることができるわけです。


資産運用を始める前に覚えておきたい9つのポイント


  1. 平均すると将来どの程度のリターンがあるのかという数字を、期待収益率といいます。日本の公的年金を運用しているGPIF などは、国内外の株式のリターン(1年間の収益率)を6%前後と想定しているはずです。 []

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