長期的な資産運用を考えているなら、資産運用の手順を決めておくことが重要です。そうしないと、行き当たりばったりになってしまい、成功は望めないでしょう。
しかしながら、資産運用の手順を解説したものは、それほどおおくありません。一体、何からはじめ、どのように進めていけば良いのでしょうか。
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資産運用の手順を決めておこう
資産運用関連の本を読んでいてもなかなか良くわからないものがあります。それは、どのような手順で資産運用を行うかです。
資産運用関連の書籍には、代表的な金融商品の紹介やら、著者が考える有利な金融商品の情報やらは詳しく説明されています。でも、具体的にどのような手順で動けばいいかは、よく分からないものが多いんですよね。
最終的な形は載っている事が多いのです。でも、そこにいたる道のりは、よく分かりません。
手順を決めるのは大事です
しかし、資産運用の手順を決めるのは、意外と大事な事です。なぜなら、そうしないと、行き当たりばったりの投資になってしまうからです。
そこで、このページでは、どのような手順で資産運用を行うのがいいか一例を紹介したいと思います。
これが全てではありませんけどね。少なくとも、こんな感じで進めていけば、大きな間違いは無いはずです。
1.借金がある場合は返済する
借金がある場合は、基本的に最初に返済しましょう。住宅ローンの場合、多少順位が後ろに下がる事もありますが、それでもかなり優先順位は高いです。
借金返済こそ、最高の資産運用です。その理屈は簡単で、借金の金利以上で運用するのは、一般的には難しいことだからです。
住宅ローンくらいだと、借金の金利以上で運用するのは難しくないと思うかもしれません。でも、そんなことはないのです。
借金の金利は必ず取られますが、リスクを取った場合は元本割れもありますからね。借金の返済をするのが、最善の資産運用です。
2.生活費の3ヶ月分程度の貯蓄を銀行にする
いざと言うときに困らないように、生活費3か月分の貯蓄を銀行に移しましょう。その程度あれば、大体の事に対応できるはずです。
金額で、100万円貯めると決めても良いかもしれません。
とりあえず、その程度の貯金は準備しましょう。逆に言うと、それ以上は銀行預金は無くても、なんとかなる事が多いです。
3.3年以内に使う事が確実なお金を貯める
3か月分の生活費をためたのとは別の口座に、3年以内に使う事が確実なまとまったお金を貯めていきます。具体的に言うと、子供の入学資金とか、自動車の購入、住宅の頭金などを想定してください。
ある程度の資産が既にある人は、あまり考えなくても良いのですけどね。貯蓄に余裕がない人の場合は、確実に使う予定がある分は、優先して用意する必要があります。
4.証券会社に口座を作る
株式や投資信託の売買などの資産運用を、実際に行う用意ができる段階になったら、証券会社の口座を用意しましょう。資産運用をするならネット証券を利用するのがベストだと思います。
投資信託の売買をするだけなら、銀行でも可能です。株式の売買を行うとしても、ネット証券以外の証券会社で売買することができます。
それにもかかわらず、資産運用の証券会社は、ネット証券を強くおすすめします。なぜなら、投資信託の積立が充実していますし、手数料が安いからです。
ネット証券の中では、総合的に見て、SBI証券が一番おすすめです。
5.どの程度のリスクを取るかを決定する
リスク商品の割合を決定します。いざという時のお金は別に確保してあるので、100%リスク資産でもかまいません。
ただ、リスクを取るのが怖い人は、リスクの小さい金融商品を使って資産を増やします。具体的には、銀行預金や国債などです。
まあ、金利が低い時期だと、運用ではほとんど増えませんけどね。でも、リスクが不安で不安で仕方がないという人なら、仕方がありません。
6.毎月の貯蓄金額を決める
毎月の給与から、いくらを投資にまわすか決めましょう。具体的に、月3万円とか5万円とか決めてしまうのです。
ちなみに、節約してあまったお金を投資に回すという考え方はやめましょう。おそらく上手く行きません。
節約してお金を残そうと思うよりも、先に運用にまわしてしまって残りで暮らすほうが考えやすいはずです。少なくともそういう意見の人の方が多そうです。
ですから、給料が入ったら、最初にお金を投資に回します。この時、積立商品を使うと便利でしょう。
7.投資信託(株式インデックスファンド)で積立をする
上に書いたとおり、毎月一定額を貯めていくには、積立が便利です。自動的にお金が貯まりますから、失敗が少ないのです。
積立商品というと、銀行の定期積金、養老保険、学資保険、投資信託などが思い浮かぶでしょうか。この中では、圧倒的に、投資信託をお勧めします。
特に、投資信託の中でも、手数料の安いインデックスファンドを選ぶのが良いでしょう。毎月の投資額で、株式に投資するインデックスファンドを積立てていきます。
ちなみに、インデックスファンドは、日本株のものと外国株のものを1対1の割合で積立てると良いようです。
ただ、リスク資産の割合を小さくすると決めた人は、株式の投資信託というわけにはいきません。そういう人は、定期積金などを使うのが現実的でしょうか。
会社によっては、給与を複数の口座に分けて振り込めるところも有るようです。そういう場合は、貯蓄専用口座に定額を振り込むように会社に頼むと言う手もあります。
8.個人向け国債10年物を買う
定期的(例えば半年に1回程度のペース)に、10年物の個人向け国債を買います。投資信託を積立てている場合は、それを売却して資金を用意します。
安全資産で積立てている場合は、その口座の残高を原資に、個人向け国債を買うと言いでしょう。このとき、上で決めたリスク資産の比率に合うようにしましょう。
例えば、リスク資産と安全資産の比率を1対1にするなら、インデックスファンド1に対して、個人向け国債を1にします。
9.使う事が確実なお金を別口座に移す
半年に一回程度の割合で定期的に、「3.3年以内に使う事が確実なお金を貯める」の内容をチェックします。もしそういうお金があれば、インデックスファンドを取り崩して専用口座に移します。
機械的に行う事をおすすめします
以上は一例ですが、かなり機械的に行われているのがわかると思います。
そして、可能な限り、自動的にお金が貯まる仕組みをとっています。
どこかから情報を仕入れ、思いつきで買っていくのは最悪の方法です。
あなたに一番あったプランを考えましょう。
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まずは確定拠出年金(個人型)を検討しよう
個人の資産運用で一番有利な金融商品は、何と言っても確定拠出年金(個人型)でしょう。いわゆるiDeCo のことです。
普通に働いている人なら、年間数万円から数十万円の節税が可能です。もちろん、完全に合法です。こんなに有利な金融商品は、他には存在しません。加入がまだの人は、とりあえず検討だけでもしてみてはいかがでしょうか。
iDeCo をはじめるには、窓口となる金融機関を選ばないといけません。お勧めはSBI証券かマネックス証券です。とりあえずは、資料請求だけでも。

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タグ: 借金





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