ある程度のリスクをとった資産運用は、とても大事なことです。ただ、すべてをリスク資産で運用するわけにはいきません。
すべてをリスク資産で運用すると、いくつか問題があるのです。ですから、一部のお金は、普通預金や定期預金などの元本保証の金融商品で分けて持っている方が良いでしょう。
さて、その金額は、どのくらいにするのが良いのでしょうか。
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まずは、給料の3か月分を貯めよう
資産運用を考える前に、まずは、3か月分程度のお金を貯めることを考えましょう。
3ヶ月程度の生活費と言うと、平均的な家庭なら60万円から150万円程度になるでしょうか。現在全く貯金がない人は、先ずそれをためるのです。
そして、そのお金は、いつでも引き出す事が出来る口座に入れておきます。生活費と一緒に、銀行の普通預金の口座に入れておくのがいいと思います。
お金を貯めるとか増やすという作業は、先ずはここから行いましょう。
この給料3か月分のお金は、基本的には資産運用にまわしてはいけません。いつでも引き出せるようにしておくのが大事です。
3か月分の生活費があると急場はしのげるはず
3か月分の生活費を分けておくのは何のためかというと、急な出費に備えるためです。急な出費と言うのは、具体的には、次のようなものを考えています。
- 電化製品の急な故障による買い替え
- 車の故障による修理
- 急な失業をした場合の生活費
- 急な病気や怪我をしたときの医療費や入院費
- 自然災害で家屋が破損した場合の修理
ほかにも色々と考えられますが、まあ、急な出費全般です。友人に急に誘われて行く事になった海外旅行なども、入れても良いかもしれません。
こういう備えをする事で、急なトラブルが起きても金銭的に慌てることなく生活が出来ます。また、資産運用しているお金を取り崩す必要がないというメリットもあります。
金額的に少なすぎないか?
生活費の3か月分と言うと、いざと言うときの備えとしてはちょっと少ない感じがするかもしれません。
例えば、自然災害などで家屋が破損した場合は、出費はかなり大きくなるでしょう。自動車の故障も買い替えが必要なレベルだと対応しきれません。急な医療費も、もっと掛かりそうな印象もありますよね。
でも大丈夫です。
これで足りない分は、最終的に、資産運用しているお金を取り崩せばいいのです。株やら投資信託を売って現金化すればいいわけです。
株や投資信託の現金化にはそれほど時間はかかりません。また、高額な支払の場合、ある程度は相手も考慮してくれます。
ですから、3か月分の生活費相当の預貯金で十分足りるはずです。
また、医療費は実際には、そこまで大きい額になる可能性はかなり小さいですしね。急な自動車の買い替えや家屋の破損は、保険が使えるケースが多いはずです。
急な出費があって銀行口座の残高が減ってしまった場合は?
急な出費があって銀行口座の残高が減ってしまった場合はどうしたらいいでしょう?例えば、生活費3か月分として100万円貯めておいたのに、車の修理で60万円使い40万円になってしまったというような場合です。
この場合は、残高の減り方によって対応を分ければいいでしょう。
100万円が40万円になったら、ちょっと心もとないですよね。こういう場合は、運用している資産の一部を売却して、補填します。
株や投資信託を売却して、銀行の預金口座に移すのです。
100万円が80万円になったような、残高の減少が大きくない場合は慌てて対応する必要は無いはずです。生活費を浮かせて、少しずつ100万円に戻せばいいと思います。
きっちり3か月分なくても、それほど神経質になる必要はありません。とりあえず、ある程度の額があれば、急場はしのげるという話です。
ある程度お金が貯まったら意識しないでも大丈夫でしょう
ある程度のお金が貯まってしまえば、この給料3か月というのは意識しないでもいいでしょう。あまり意識しないでも、口座にはある程度のお金が入っているでしょうしね。
ちなみに、運用する資産が増えたからと言って、この3か月分という目安を変える必要はありません。むしろ減らしてもいいくらいかもしれません。
一般に、年齢が上がると給料は増えます。だからといって、必要な金額が増えるというわけではないからです。
例えば、手取りが月に50万円程度ある人なら、2か月分の100万円も用意しておけば十分でしょう。
とにかく、資産運用を考える前に、ある程度自由に使えるお金は用意しておくのが大事です。一旦そういったお金が用意できれば、あとは運用するだけです。
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