ムーディーズがソニーの長期債務格付けを格下げしました。具体的には、「Baa3」から一つ下げて、「Ba1」へ格下げしたようですね。1
実はこれは、単なる格下げではありません。非常に影響が大きいものです。
なぜ影響が大きいかというと、「Ba1」というのは投機的とされる等級だからです。つまり、「Baa3」と「Ba1」が投資適格と投機的の境目になっているわけです。
投機的というのは、言い換えると、ソニーの債券がジャンク債2 になったということですね。これを見ると、ソニーの社債への投資に二の足を踏む投資家も増えるでしょう。
アベノミクスの恩恵は無かったのか?
でも、これってちょっと不思議ですよね。景気が悪い時期ならいざ知らず、今の経済状況で格下げっていうのは考えにくいですから。
特に家電メーカーは、アベノミクスの影響で一息ついたところも多かったはずです。業績回復のニュースを頻繁に目にしました。
もちろん、全体が良くても個々の会社が悪いということはありえます。ソニーの場合も、日本経済の回復に乗れなかったのでしょうか。
ちょっと気になったので、株価をチェックしてみました。過去2年の株価をTOPIX と比較したのが次のグラフです。
これを見ると分かるように、安倍政権誕生以前は業績悪化で株価が低迷していました。しかし、アベノミクスへの期待で、株価が急上昇しているのが分かります。ここまでは他の家電メーカーと同じ動きでしょう。
しかし、比較的早い段階から期待が禿げているようです。緩やかに上昇しているTOPIX に対して、大きく下げているという印象です。
他の会社ほどアベノミクスの恩恵は無いと、市場が判断したのでしょうね。格下げも市場の判断と一致しているということみたいです。
まあ、株式のチャートを見ただけの感想ですけど、大体こんな流れなのでしょう。興味がある人は、決算データでも追ってください。
それにしてもソニーの復活は無いのでしょうかねえ。このままだと、過去の栄光にすがっているだけの会社という印象しかありません。
- ■ ソニー格下げ、「投機的」に…収益が下方圧力と(読売新聞)2014年1月27日 [↩]
- ジャンクボンド:元利金の回収の確実性が低い(格付けBB以下)債券。低い格付けなので、ハイリスクハイリターンであり、レバレッジドバイアウトの資金調達手段などに活用される。(デジタル大辞泉) [↩]
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