ETF といえば、手数料が安い投資信託の代名詞です。手数料にこだわる人は、まずETF での投資を考えるでしょう。
しかし、海外の株式を買うために海外のETF を買うとなると話は別です。為替手数料が高く付くので、ETF のメリットはなくなってしまいます。
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ETF は信託報酬が安いが
このサイトでは、投資信託を買うときにはインデックスファンドを買うことを勧めています。インデックスファンドとそれ以外の投資信託で、金融機関に払う手数料がぜんぜん違うのです。
具体的に書くと、インデックスファンドは、買付手数料がかからないものが多いです。その上、信託報酬という、日々の運用に対する手数料も安いのです。
インデックスファンドよりもETF
しかし、さらにこだわる人には、インデックスファンドでも手数料が高く見えるようです。そういう人はETF を買うことになるでしょう。
確かに、ETF ならインデックスファンド以上に信託報酬が安いことが多いですね。結果的に手数料は安く済むことも多いでしょう。
なぜETF の方が手数料が安いかと言うと、ETF の場合は、販売した証券会社の信託報酬の取り分が無いからです。つまり、信託報酬の大部分は運用会社の取り分になるので、手数料のインデックスファンドと比べても、半額近くになるわけです。
短期だとインデックスファンドの方が有利なことも
ただETF の場合は、インデックスファンドでは通常かからない売買手数料がかかります。ですから運用する期間によっては必ずしもETF の方が安いとは言えません。
比較的短期で売却する可能性が有るのなら、インデックスファンドの方が手数料が安くなるわけですね。まあ、インデックスファンドやETF を買い付ける人は、長期投資の人が多いでしょうけど。
ちなみに、ETF の売買手数料は株式と同じ料金体系ですね。売買手数料をチェックしようと思ったら、投資信託の売買手数料を見てみればいいわけです。
海外ETF の場合は注意
さて、日本市場に上場されているETF だったら、それほど長い期間経たないでもETFの方が有利になるでしょう。日本株の売買手数料は安いので、短い期間で、ETF の方がインデックスファンドよりトータルの手数料が安くなるのです。
ちなみに、海外ETF はSBI証券などで売買することができます。
海外ETF に投資するなら、外国株の取扱に積極的なSBI証券がおすすめ。
問題は外貨建てのETF の場合です。例えばSBI証券の場合、米国や香港の市場に上場されたETF を買うことが出来ます。
これらのETF では、手数料には十分に注意しないといけません。かなり手数料が高くつく可能性が有るのです。
外国株は売買手数料が高い
何が問題かというと、これらのETF は外国株扱いだからです。外国株だと、売買手数料が日本株よりも高いのです。
もちろん、ETF の方が信託報酬が安いというメリットはありますけどね。それでも、売買手数料のデメリットの方が大きく影響する可能性があるのです。
もう少し具体的に書きましょう。SBI証券で米国株を買った場合、1,000株までは26.25ドルの手数料がかかります。1ドル100円として2,625円の手数料がかかるわけです。
仮に10万円投資したとすると、2.625%の売買手数料がかかることになります。売りと買いで2倍かかるので、5%くらいは手数料がかかる計算ですね。
信託報酬の差でこの分を取り戻そうとすると、10年以上かかるでしょう。だったら、多少信託報酬が高くてもインデックスファンドを選んだ方が懸命な選択なのです。
為替手数料もかかる
厳密に言うと、ドル建ての場合為替の手数料もかかるようですからね。小額の場合、海外ETF は良い選択ではありません。
ちなみに、SBI証券の場合、「為替レートには為替スプレッド25銭が含まれております」という説明がありました。銀行の為替手数料に比べると安いですが、無視できない手数料がかかります。
まとめ
海外のETF は小額投資には不向きです。投資額が小さい場合は、インデックスファンドとの手数料比較をして考えてみましょう。
国内に上場している海外投信に投資できる
外国投信の手数料問題を解決する方法の一つが、国内に上場している海外投信を買うという方法です。国内の市場に上場しているETF なら、売買手数料は国内のものですし、為替手数料はかかりません。
例えば「iシェアーズETF 東証上場シリーズ」というETF を使えば、S&P500や、米国リートのETF に投資することが可能です。
手数料のことを考えると、なかなかいい選択だと言えるのでは無いでしょうか。
投資先が限定されてしまうのは、ちょっと嫌ですけどね。
国内上場のETF を使う場合は、手数料が安いGMOクリック証券をおすすめします。
大手の中では、株式の売買手数料が安い、GMOクリック証券。
あるいは、国内のインデックスファンドで、海外の指数連動のインデックスファンドを購入するという手もあります。国内上場のETF と比べて手数料は若干高くなりますが、選択肢は格段に増えます。
このあたりの選択肢から、一番いいものを選ぶことになるでしょう。比較はけっこう大変かもしれませんけどね。
ちなみに、インデックスファンドを使う場合は、投資信託の取扱本数が多いSBI証券をおすすめします。
SBI証券なら、海外の指数に連動するインデックスファンドの取扱が豊富です。
投資信託で運用するなら、どの証券会社を選ぶ?
投資信託を使って運用する場合、意外と金融機関選びが大事です。取り扱う投資信託の本数が金融機関によって違いますし、積立ての仕様も金融機関によって大きく異なるからです。
おすすめはSBI証券です。買い付け可能な投資信託の本数が多く、少額から積み立てることができる証券会社です。
また、顧客満足度が高いことでも知られています。

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