「国債が暴落したら現実的に何が困るのだろうか?」のページでは、個人向け国債が国債の暴落対策に良いのでは無いかと書きました。でも、国債の暴落対策で個人向け国債って、なんだか変な感じですよね。矛盾しているように思われます。
なぜ、個人向け国債が国債暴落対策になるのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。
- 参考:「国債暴落の影響
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個人向け国債は国債暴落の 影響が小さい
国債の暴落に備えるには個人向け国債がいいと言われても、にわかには信じられない人が多いでしょう。というのも、個人向け国債は、国債の一種です。
国債の一種である個人向け国債が安全とは、到底思えません。国債が暴落すれば、当然、大きな影響を受けそうですよね。
でも意外なことに、個人向け国債は国債の暴落の影響が小さい金融商品なのです。元本保証の金融商品としては、一番おすすめ出来るかもしれません。
国債を償還前に売ると元本割れすることがある
個人向け国債には、とても優れた特徴があります。それは、元本割れしないで途中解約が出来るのです。
通常、国債を償還前に現金化しようと思うと、市場で売るしかありません。国債が暴落している時期には、当然ですが、安く買い叩かれてしまいます。
ということは、償還前に現金化しようと思えば、元本割れする事もありうるわけです。これは、国債が暴落するような状況でなくても起こりえます。
国債を償還前に売ると元本割れすることがある
もちろん、償還まで持ち続ければ、デフォルトにでもならない限り問題はありません。国家財政が行き詰まるなどのよほどの事がない限り、額面通りのお金が戻ってきます。
でもその場合は、償還までの間低い金利で持ち続けなければなりません。見た目での金額の目減りはありませんが、資産の価値としては減っているでしょう。
なぜなら、国債の暴落が起こると言う事は、インフレが起きている可能性が高いからです。つまり、元本割れの価格で売るのを嫌がって持ち続けた場合も、結局は損をするわけです。
つまり、国債が暴落するような事があると、途中で売っても、最後まで持っていても、損をするわけです。
個人向け国債ならいつでも元本割れなしで売れる
しかし、個人向け国債の場合は事情が違います。購入から1年以上経過していれば、いつでも額面通りの金額で買い戻してくれるのです。
個人向け国債を償還前に売るためには、多少のペナルティがあります。過去2回分の利息の8割のお金を取られてしまいます。
国債の利払いは年2回です。また、利息にはおよそ2割の税金がかかります。
ということは、過去2回9分の利息の8割というのは、税引き後の過去1年間の利息とおおよそ等しくなるのです。
上に書いたように、個人向け国債は、1年間は解約することができません。ということは、このペナルティは当然、過去に受取った利息よりも少ない額です。つまり、違約金を含めても元本割れなしで現金化できるのです。
定期預金と似ているが定期預金よりも有利
元本割れなしで中途解約できると言う意味では、銀行の定期預金と近いと考えていいでしょう。定期預金も多少のペナルティは発生しますが、元本割れはありません。
しかしながら、一般に、メガバンクの定期預金の金利と個人向け国債の金利を比べると、大きな開きがあります。現状だと、ゼロが一つ違います。
ということは、どちらが有利かといえば、個人向け国債の方が圧倒的に有利なわけです。解約の制限に大きな違いがないのなら、個人向け国債を選ぶのがいいということになるわけです。
1,000万円以上の預金を持つ人は迷わず個人向け国債へ
ネット銀行の中には、個人向け国債と大きく変わらない水準の金利で定期預金を作れるところもあります。例えば、住信SBIネット銀行などは、かなり良い金利のようです(住信SBIネット銀行の特徴はこちらでまとめてあります)。
さらに言うと、ネット銀行の中には、メガバンクにない使い勝手のいいところもあります。ですから、条件が合えばネット銀行を使い、定期預金を作るのも一つの選択肢でしょう。
ただ、よく知られているように、銀行預金は元本1,000万円とその利息までしか保護されません。ですから、運用する額がある程度金額が大きい人は、迷わず個人向け国債で良いでしょう。
このあたりは、個人の事情に応じて、使い分けてください。
ちなみに、個人向け国債を買うなら、SBI証券がおすすめです。有利なキャペーンを行っているようです。
個人向け国債で資産運用するのは賢い選択| 特に「変動10年」がおすすめ
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まずは確定拠出年金(個人型)を検討しよう
個人の資産運用で一番有利な金融商品は、何と言っても確定拠出年金(個人型)でしょう。いわゆるiDeCo のことです。
普通に働いている人なら、年間数万円から数十万円の節税が可能です。もちろん、完全に合法です。こんなに有利な金融商品は、他には存在しません。加入がまだの人は、とりあえず検討だけでもしてみてはいかがでしょうか。
iDeCo をはじめるには、窓口となる金融機関を選ばないといけません。お勧めはSBI証券かマネックス証券です。とりあえずは、資料請求だけでも。

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