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「株や投資信託を買ったまま放置」「ポートフォリオに厳格に運用」これの何が悪い?

「マネー雑誌の信頼し過ぎはダメ」の続きです。

前のページでは、マネー雑誌の中にこんな酷い記事があるという概略をご紹介しました。このページでは、記事中で投資行動の問題点として批判されている部分が、なぜ嘘なのかを検証してみましょう。

具体的には、投資で放置するのが行けないという批判と、ポートフォリオに関する批判です。

買って放置は長期投資の基本じゃないの?

記事の中の最初のおかしな記述が、金融商品を買って放置するのがいけないという指摘です。記事中で、「残念すぎる投資家」の症状2として紹介されています。

「ほったらかしのナマケモノ!」タイプの投資家なのですって。該当部分を引用してみましょう。

買っただけで満足! 実は売った経験がなし…
投信や個別株を買ったが、その後、関連情報や値動きに注意を払わず、投資したことに満足してしまうタイプ。価格がジリジリと下がり、塩漬けになったままで、今後どのような行動を取るのか考えていないケースも。
→「残念な口癖」 そろそろ見直さなきゃね~。でも今度

で、これ何が悪いの?

長期投資という視点に立つと、買ったまま放置するというのは必ずしも悪いことではありません。実際、機関投資家の多くでも、買ったまま放置するという運用が基本でしょう。

日本の公的年金はダメな運用をしているの?

わかりやすいところでは、公的年金の積立金の運用です。GPIF というところが運用方針を決めているのですが、彼らの投資は、ポートフォリオを決めてその比率に合わせて保有するだけです。

機関投資家の場合は、定期的に資産の割合がポートフォリオと有っているかのチェックはしますけどね。

例えば、日本株が外国株と比べて上昇率が高ければ、理想とするポートフォリオと実際のバランスが崩れてしまいます。そこで、少し日本株を売って外国株を買ったりということはします。

でも、大きく売買なんて、めったにするものではありません。記事の方針が正しいとすれば、この運用は間違ってることになってしまいます。

公的年金の運用もダメだというのなら、そう批判すればいいと思いますけどね。どうやら、そういう意図もなさそうです。

実際、公的年金の運用は、それなりに上手く行っていますしね。

また、著名な投資家も、長期保有はいいことだとすすめています。

ですから、具体的な説明が無く、「持ち続けるのは悪い習慣だといわれてもねえ」という話になるわけです。

売買にはデメリットがある

一方、売買を繰り返す事には、デメリットもあります。売買するという事は、手数料がかかるからです。

手数料の分、確実に損をするわけです。それでも頻繁な売買を勧めるなら、それなりのメリットを示さないといけません。

また、売買をすると税金を取られることも忘れてはいけません。頻繁な売買で税金を抜かれたら、投資のパフォーマンスが悪くなるのは当然ですよね。

もちろん買って放置するには、最初に何に投資をするか決める段階で、丁寧に商品を選ぶ必要はあるでしょう。でも、売買をしないのがいけないというのとは、全く違います。

そして、その後は、「放置で何が悪い」と強く言いたいですね。

適切なポートフォリオを組んで何が悪いの?

「残念すぎる投資家」の3つめの問題点の指摘は、何が悪いのか本当に理解できません。本当に、何を批判しているのか、全く分かりませんでした。

これも、引用してみましょう。

まとまった資金を全部投資! ポートフォリオ呪縛!
国内株式、海外株式、国内債券、海外債券などに資産分散することに汲々とし、全資産を一気に投じて、円グラフの資産ポートフォリオを作成してしまうタイプ。退職金など、まとまったお金を受け取った場合に陥りやすい。
→「残念な口癖」 ふふふ、この円グラフ美しいじゃろ?

これって、何がいけないのでしょうか?投資の習慣としては、とても良いことだと思うのですが。

これを読んだ時、頭の中が「?」マークで埋められるという、昔の漫画でありそうな状態になってしまいました。そして、何度読み直しても「?」のままです。

ポートフォリオを組む事自体は、機関投資家が行っているスタンダードな方法です。上でも紹介した、年金積立金を運用するGPIF も同じことをしています。

それと同じ事をして何が悪いのか、逆に問いたい気分になります。聞いたら、なんと答えるのでしょうね。

長期の運用でいちばん大事なのはポートフォリオ

投資の成否はポートフォリオでほとんど決まるといわれています。つまり、長期の資産運用をする場合、とにかくポートフォリオを大事にすべきなのです。

ですから、この投資行動は、批判のしようがないはずです。

もしかしたら、ポートフォリオ理論に懐疑的な人が、記事を書いているのかもしれません。でも、入門者向けのマネー雑誌で、そんな特異な人の主張をされても困ってしまいますよね。

それに、ポートフォリオ理論自体がダメなのだとしたら、こんなに短い記述しか無いのもおかしな話です。もっと強く、自説を展開するでしょう。

ポートフォリオの組み方が成っていない人が多いという話なら、まだ理解できるんですけどね。実際、FPと言われる人のモデルポートフォリオでさえ、根拠が薄弱なものが多いですから。

しかし、どうも、そういう話ではなさそうです。ポートフォリオがイカンということのようです。

「全財産を一気に」がダメってこと?

敢えていうと、「 全資産を一気に投じて」という部分が言いたいのでしょうか。いきなり全ての財産をポートフォリオ通りにするのがいけないと思っているのかもしれません。

ドル・コスト平均法のような事を推奨している人だと、一気に買うのはデメリットが多いという意見でも不思議ではありません。でも、だとしても、補足の説明は必要でしょう。

それに、理屈の上では、ドル・コスト平均法は有利ではないのです。リスクは全く小さくなりません。

それどころか、投資機会を逃すことになるので、不利になるという人すらいるくらいです。

そんなこんなで、頭の中が「?」でいっぱいです。この記事の主張の根拠は、一体どこにあるのかと思ってしまいます。

万人向けの投資が存在しないって本当?

次のページでは、最後にもう一つ指摘したいと思います。

万人向けの金融商品は存在しないと、主張しているのです。しかも、それに関する詳しい説明はなく、ただ断定するだけです。

本当にそうなのでしょうか。検証してみましょう。

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