賃貸マンションなどを人に貸す時の心配事の一つが、入居者の孤独死や自殺です。入居者が独り身でそれなりに年齢が高いと、こういう事故の可能性は小さくないでしょう。
実は、こういう事故に備える保険があるようです。保険料もそれほど高くないので、検討しても良いかもしれません。
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入居者の孤独死や自殺のリスクは捨てきれない
賃貸物件を持っている人のリスクの一つが、入居者の孤独死や自殺、殺人事件でしょう。こういう事故があると、困ってしまいますね。
まず、原状回復にかなりの費用がかかります。異臭がする場合もあるでしょうからね。
その上、そういう事故があったあとは、新たに貸すのが難しくなります。家賃を下げるか、しばらく空室にしないといけません。
ということで、原状回復と家賃収入の減少という、2つのダメージを受けるわけです。
もちろん、確率的にそれほど高くはないでしょうけどね。でも、実際にあり得る事故であることは間違いありません。
これらの事故に備える保険がある
実は、これらの事故に備える保険があるようです。どんな保険かというと、居住者が自殺や孤独死をした場合に、損害に応じた保険料が支払われるというものです。
具体的には、原状回復にかかる費用と、家賃の低下に対する補助があるようですね。アイアル少額短期保険とういところの「無縁社会のお守り」という保険だと、原状回復に上限100万円、家賃の補助として上限200万円が受け取れます。
気になる保険料ですが、年間3,600円ということです。こういう補償が必要だという人は検討してもいいでしょう。負担としては、許容範囲だと思います。
賃貸マンションなどでは、高齢者の孤独死を懸念して、高齢者への賃貸は断る事があるといいます。こういう保険ができれば、これまで貸しにくかった高齢者にも、積極的に貸す事が出来そうですね。
また、ダイヤモンドのウェブ版によると、エース保険の「オーナーズ・セーフティ」は年額3,350円ということです。まあ、だいたい、このくらいの額なのでしょうね。1
(2019年1月追記:ちなみに、 エース保険という保険会社は、無くなってしまったようです。正確に書くと、Chubb損害保険に社名変更しているようですね。どうやら、親会社が買われたための社名変更のようです。ここで大事なのは、この保険も、どうやら無くなってしまったということです。どのタイミングで無くなったかは分かりませんが。)
遺族などに損害賠償請求は可能
当然ですが、こういう事が起こると、遺族などに損害賠償請求をすることは可能です。ですから、入居者にある程度の財産がある場合は、それほど心配は要りません。
ただ、遺族が相続を放棄したら、請求する相手がいなくなってしまいます。また、そもそも、相続をする家族がいないという場合も少なくないでしょう。
こうなると、結局、家主の自己負担とならざるを得ないでしょう。こういうケースでは、この手の保険は有ったほうが安心でしょうね。
確率的に小さなケースだから判断は微妙だね
そもそも、実際問題として、この保険から保険金が支払われる可能性は大きくありません。マンションやアパート内での孤独死や自殺件数が増えてきたとは言え、確率的には取るに足りないものです。
確率が低いから、保険料が安いという事も言えます。
その一方で、仮に発生してしまうと、その損害はかなり大きくなります。これはダイヤモンドの記事にもある通りです。
上に書いたように、亡くなった人の状況次第では、誰にも損害を請求できないケースもあり得ます。確率は大きくありませんが、ゼロでもありません。
ですから、この保険に入るかどうかを判断するのは、ちょっと難しいところですね。まあ、額が大きくないですから、必要経費と割り切っても良さそうですけどね。
とりあえず興味があれば、資料を貰ってチェックしてみてもいいかもしれません。
火災保険の特約で対応可能な場合も
ちなみに、火災保険の特約で、対応可能な場合もあるようです。
例えば、三井住友海上の「GK すまいの保険 グランド」には「家賃収入特約」という特約があります。この特約の中で、上記のようなケースには対応可能です。
具体的には、「死亡事故対応費用保険金」という保険金で、原状回復費用を出してもらえます。また、「家賃収入保険金」という保険金で、死亡事故後の空室や家賃の低下に対応が可能です。
ですから、自分の入っている火災保険もあわせてチェックしてみる必要はありそうです。そうでないと、補償がダブってしまいますからね。
- 損保初の家主向け保険が好調
背景は賃貸での“孤独死”急増
2012年2月22日 週刊ダイヤモンド編集部 [↩]
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