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5年以内に使うのが確実なお金は別に分けておく

将来のインフレの可能性を考えた時、お金はある程度リスクをとって運用するべきです。そうしないと、安全に運用しているつもりが、実質的には目減りしていたということになりかねません。

しかし、すべてのお金でリスクをとるべきかと言うと、必ずしもそういうことではありません。ある程度の金額は、安全資産で堅実に運用すべきです。

5年以内に支出が確実なお金は分けて管理する

5年以内に支出が確実なまとまったお金は、資産運用にまわすのはやめたほうがいいでしょう。安全な運用先で、分けて管理しましょう。

安全な運用先というのは、元本保証の金融商品などのことですね。具体的には、普通預金、定期預金、国債などで管理するのがいいでしょう。

あ、貯蓄性のある生命保険を使う人もいますが、それはおすすめできいません。色々と理由はありますが、手数料が高くて不利な商品であるというのが大きいです。

ちなみに、5年以内に使うまとまったお金というのは、例えば、次のようなものを考えていただくといいでしょう。

  • 子供の大学の学費
  • 自動車の購入費用、
  • 住宅の増改築費用
  • 住宅の頭金

感覚的には、100万円を超える支出が確実な費用を想定するといいと思います。もちろん、家庭の状況によっては数十万円程度というケースもあると思いますけど。

支出が確実なお金を分けておく

支出が確実なお金を分けておく理由は、そうする事で安心して資産運用できるからです。

例えば、2年後に子供が大学に進学しているのが分かっているとしましょう。
そして、その学費に充てるはずのお金で株式を買っていたとします。

こんなときに、株式市場のが大きく変動したらどうなるでしょう。投資額が400万円程度で、それが300万円に減ったとしたら、大学の学費には足りなくなってしまいます(ちなみに、私立大学の4年間の学費は400万円程度と言われています)。

これは明らかに問題ですよね。人によっては、損失分を取り返そうと、さらにリスクの高い投資に手を出してしまう事もあるようです。

もちろん、うまく行けばいいですが、うまく行かないときは…。

お金に余裕がある人はどうする?

例えば、4年後に300万円の支出があるのが確実だとします。そして、あなた持っている金融資産は500万円だとしましょう。

こんなケースだと、500万円全額でリスク資産で運用してはいけません。これは上に書いたとおりです。

それでは、あなたの持っている資産が1000万円だったらどうでしょうか。あるいは、2000万円だったら。

お金に余裕がある人でも、使う事が確実なお金は分けておいたほうがいいと思います。というのも、そういうお金を資産運用にまわすと、合理的な判断が出来なくなる可能性があるからです。

教育資金を含めた金融資産を株式で運用

例えば、1000万円で金融資産を運用していたとします。そして、そのうちの400万円は子供の教育資金だったとしましょう。

そして、順調に行くと5年後に子供は大学に入学します。そのときにまとまったお金がかかることにしましょう。

ちなみにこの1000万円は、基本的に長期投資をするつもりでいたことにします。

株価の下落でパニックになるかもね

あるとき株価の大きな変動があって、1000万円が700万円まで減ってしまったとします。大学の学費としては400万円あれば十分ですから、現在の資産運用の方針を変える必要は特に無いはずです。

それでも、多くの人が、この株を売却してしまいます。大きく損をしたことで、数年後に必要な400万円が確保できなくなったらどうしようという不安が強くなるのでしょう。

400万円との差額で考えると、当初は600万円の余裕が有ったのに、株価下落で300万円の余裕しか無くなってしまいました。つまり、資金の余裕という意味では半分になってしまったわけです。

こういうときには、子供の学費の400万円を基準に状況を考えることもあるでしょう。こういうのをアンカーリングといいます。

本来だったら、1000万円に対して3割減っただけ(3割減でも十分大きな損ですが)なのに、400万円との差額で考えると5割減に見えるのです。そのために、判断を間違える事があるわけですね。

長期投資が方針なら持ち続けるのが正しいことも

しかし、ここで売ってしまうと、長期投資という当初の方針が崩れてしまいます。最初から400万円は分けて運用していれば、一時的な株価の低迷があっても運用方針は貫けたかもしれません。

そして、その方が、長期的に見たら正しい選択だったということもおおいでしょう。当初の計画が妥当なものならという但書はつきますが。

こういうことを避けるために、ある程度お金に余裕がある人でも、支出が確実なお金は分けて管理したほうが無難だと思います。

2000万円持っていたら話は違う

とは言え、持っている金融資産が多い場合は、400万円の全額を分けておく必要もないでしょう。

例えば、2000万円の金融資産がある場合は、3割減っても1400万円です。そうなると、学費の400万円を引いても1000万円残ります。

このくらいあるのなら、上のケースよりは気が楽ですよね。もちろん、600万円も損をしたら気は滅入るでしょうけどね。

こんなケースだと、200万円は元本保証の金融商品に分けて置いて、1800万円は比較的積極的に運用するということも可能です。

運用方針が間違っている可能性もありそうです

ちなみに、ここで書いた例のように、金融資産を全額個別の株式で運用するのは、おそらく間違いです。同じリスク商品でも、国内外の株式の投資信託を買って分散投資をしたら、ここまでの下落は無かった可能性が大きいです。

資産運用と言うと、博打感覚でリスクの大きな金融商品を買うのが好きな人がいます。でも、それはただのギャンブルです。まあ、今回の話だと、ちょっと余談ですけどね。


資産運用を始める前に覚えておきたい9つのポイント

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