このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

一時は騒がれたBRICSだが 経済を中心にボロボロの様子です

一時期はBRICS というと、経済成長が期待される国の代表のような存在でした。BRICS 関連の投資信託も、多数作られていましたね。1

しかし最近は、BRICS というワードを聞くことも少なくなりました。何が起こっているのでしょうか。ちょっとチェックしてみましょう。まずは、2010年から2016年のBRICS と日本の経済成長率をグラフでチェックしてみましょう。データは「IMF – World Economic Outlook Databases (2017年4月版)」です。

ブラジル、ロシア、南アフリカは似たような動き

まずは、BRICS の「B」のブラジルから。ブラジルの経済成長率は、次のように推移しています。

2010年:7.53%
2011年:3.97%
2012年:1.92%
2013年:3.01%
2014年:0.50%
2015年:-3.77%
2016年:-3.60%

これを見ると分かるように、2013年までは、毎年数パーセント程度の成長をしていました。特に、2010年はかなり高い成長をしていましたね。

とは言え、率直に言うと、この経済成長はそれほど高いものではありませんけどね。経済で注目される国としては、2%とか3%では低成長という感じです。

その上、2014年以降の成長率の低下は顕著です。2014年に1%を割り込み、2015年からはマイナス成長です。少なくとも言えるのは、ここ数年のブラジル経済はボロボロという事ですね。

もともとたいした経済成長が無かったうえに、ここ数年はボロボロと言うわけです。

続いてRのロシアの経済成長率の推移です。

2010年:4.50%
2011年:4.05%
2012年:3.52%
2013年:1.28%
2014年:0.72%
2015年:-2.84%
2016年:-0.25%

ブラジルと似ている感じがしますね。2010年から2013年は成長していましたが、2014年に成長率が下がり、2015年からはマイナス成長ですね。

やっぱりロシアも、ここ数年はボロボロです。

次に、Sの南アフリカの経済成長率の推移です。

2010年:3.04%
2011年:3.28%
2012年:2.21%
2013年:2.49%
2014年:1.70%
2015年:1.30%
2016年:0.28%

南アフリカに関しては、2010年以降ずっと成長率があまり高くありません。ただ、ロシアやブラジルと同じく、2014年以降はそれまでと比べて成長率が落ちています。

グラフを見ると分かるように、ブラジル、ロシア、南アフリカは2014年以降成長が落ちていると考えて良さそうです。南アフリカは、ブラジルやロシアよりは若干マシと言った程度でしょう。

そして、この3か国の共通点はと言うと、資源国であることでしょう。最近の低成長は、どうやらそのあたりが関連しているように思えます。

実際、2012年まで価格が上昇してきた原油は、2013年には横ばいになっています。そして、2014年から原油価格は大暴落しています。この3国の経済成長率も、大体これに合わせるようにして減速していると考えて良さそうですね。

また、グラフを見ると分かるように、3か国のここ数年の成長率は、日本と同程度と言って良さそうです。日本よりも少し悪いくらいですね。

中国の成長率は信頼できない

中国の経済成長率も、一応データはあります。

2010年:10.61%
2011年:9.5%
2012年:7.9%
2013年:7.8%
2014年:7.3%
2015年:6.9%
2016年:6.7%

ただ、あくまで一応こういう数字が出ているという話です。率直に言って、中国の公式な経済統計なんて、誰も信じていないんですからね。中国政府高官が、否定的な発言をしていた事もありますし。

ということは、実際にはこれよりも悪い数字だと思って良いはずです。

問題は、この数字よりもどの程度悪いかがわからないという点でしょうか。多少悪い程度かもしれませんし、大幅に悪いのかもしれません。

中には、実は中国はマイナス成長だと言っている専門家すらいます。

インド経済だけは好調

最後にインド経済です。経済成長率は、次のように推移しています。

2010年:10.26%
2011年:6.64%
2012年:5.48%
2013年:6.54%
2014年:7.18%
2015年:7.93%
2016年:6.83%

ここまで見てきた例からあきらかなように、BRICS といっても高い経済成長をしているのはインドだけとみて良さそうです。かなりダントツでインドの勝ちという感じでしょうか。

一応、中国も高い成長をしている可能性を残していますが、これは全くあてにならにものですからね。

という事で、結論としては、BRICS の経済はインド以外は全滅と言ったところでしょうか。


  1. ちなみにBRICS と書くと、Bのブラジル、Rのロシア、Iのインド、Cの中国、Sの南アフリカの5か国を表すそうです。そしてBRICs と書くと、この5か国から南アフリカを除いた4か国を表すのだそうです。 []

スポンサードリンク

まずは確定拠出年金(個人型)を検討しよう

個人の資産運用で一番有利な金融商品は、何と言っても確定拠出年金(個人型)でしょう。いわゆるiDeCo のことです。

普通に働いている人なら、年間数万円から数十万円の節税が可能です。もちろん、完全に合法です。こんなに有利な金融商品は、他には存在しません。加入がまだの人は、とりあえず検討だけでもしてみてはいかがでしょうか。

iDeCo をはじめるには、窓口となる金融機関を選ばないといけません。お勧めはSBI証券かマネックス証券です。とりあえずは、資料請求だけでも。

スポンサードリンク


タグ: , , , ,

このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。