新聞やテレビなどを通して、アベノミクスは全くインフレにできていないという批判をする人がいます。アベノミクスは大失敗だというところまで、踏み込んだ発言をする人すらいます。
もっともこういうことを言う人の多くは、安倍首相にとっての政敵だったり、経済政策の考え方が違うエコノミクスのようですけどね。要するに、何があってもアベノミクスに批判的な事を言う人たちです。
そもそも経済政策というのは、インフレ率だけで語るものではありません。雇用環境が大幅に改善するのを見ればわかるように、インフレ率がどうだったとしても、アベノミクスには一定の成果があったとみるべきでしょう。さすがにアベノミクスが失敗政策だというのは、いくら何でも的外れだと思われるわけです。
とは言え、日銀による異次元緩和はデフレを脱却するために行われたというのも間違いない事実です。一部の人たちが主張するように、アベノミクスでのデフレからの脱却は失敗だったのでしょうか。それとも、この点においてもある程度の結果を残されているのでしょうか。
ちょっと確認してみましょう。
一定の効果はあったと考えるべきでしょう
「IMF – World Economic Outlook Databases (2017年4月版)」というところのデータをもとに、日本のインフレ率をチャートにしてみましょう。
このチャートを見ればわかるように、2009年から日本はデフレになっています。これは明らかに、リーマンショックの影響でしょうね。
そして、2013年からインフレ率がプラスになっているのが見て取れますね。安倍内閣が出来たのが2012年の末なので、そのタイミングでプラスに転じたと言って良さそうです。
ただ、アベノミクスでは2%程度のインフレを目指しています。しかし、IMF のデータでは、2%を超えたのは政権発足後には2014年の1度きりです。
ということは、批判的な人の主張も、全く間違っているとは言えないわけですね。酷いデフレは脱却しましたが、目指しているほどのインフレは起きていないわけですから。
はっきり言ってこの点は、アベノミクスに賛成する人でも物足りない部分でしょう。
他の先進国のインフレ率と比較
それでは、他の先進国のインフレ率はどうなっているのでしょうか。同じく「IMF – World Economic Outlook Databases」を使って、比較チャートを作ってみましょう。
これを見ると分かるように、先進国の基準で見ても、日本のインフレ率は低いと考えて良さそうです。ただ、ここ数年はアメリカやドイツも低いインフレ率に悩まされているようですね。日本だけが極端に低いという事でもなさそうです。
しかし、第2次安倍内閣誕生以前は、他の先進国と比べて、日本のインフレ率は明らかに低いものでした。一部の経済学者やエコノミストが批判するように、この時期の日銀の金融政策は明らかに間違っていたという事でしょうね。
特に注目したいのが2009年のデフレです。これはリーマンショックの影響なのですが、本来はリーマンショックに全く関係のないはずの日本が、ドイツやアメリカよりも大きなデフレになっています。
この時期に他国並みの緩和をしていれば、こんな事は無かったはずなんですよね。本当に、酷い話です。
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