テレビのニュース番組を見ていると、「日経平均の先物が○○円」などというニュースが流れてくることがあります。まあ、日経平均の先物まで紹介する番組は、相当限られますけどね。
このほかにも、TOPIX などの株式指数の先物が存在しているようです。
ところで、日経平均やTOPIX の先物って一体何なのでしょうか?ちょっとイメージが沸きにくくないですか。
そもそも先物とは
そもそも先物って、一体何なのでしょうか。まずは、ここから確認しておきましょう。
例えば将来大豆が収穫される時期に、あなたは大豆を100kg買いたいと思っていたとしましょう。でも、将来の大豆の価格が分からないのは、ちょっとしたリスクですよね。天候不順などで、すごい高い値段になってしまうかもしれません。
そこで登場するのが先物取引です。100kgあたりA円で大豆の売買をしますと約束してしまうのです。
そうすると、天候不順になって大豆の取引価格が上がっても、あなたはA円で100kgの大豆を手に入れる事ができるわけです。こうすることで、仮に天候が悪くても、余計な出費は生じないというメリットがあります。
しかし、先物取引はいい事ばかりではありません。天候が良くて大豆が安くなったとしても、あなたはA円を払って大豆を買わないといけないのです。
こんなふうに、将来の売買価格を予め決めてしまうのが先物取引です。でも、株式指数の先物って、一体どういう事なのでしょうか。
日経平均やTOXPIの先物も同じこと
実は、日経平均やTOPIX の先物も、基本的な考え方は同じです。将来的に株式指数があがろうが下がろうが、今決めた値で取引できるという約束をしてしまうわけです。
例えば、日経平均の先物である日経平均先物を今日買ったとします。このときの取引の価格は、先物価格と呼ばれる価格です。ただ、この先物価格は、日経平均株価指数と非常に近いものであることが多いです。
さて、定められた期日が来ると、日経平均を受け取ることができます。ただ、実際には日経平均という株式はありません。ですから、日経平均の株価と先物を買った時点の先物価格の差額が決済されることになります。ちなみに、この期日のことを限月(げんげつ)と言います。
例えば先物価格をα円とし、限月の日経平均をβ円とすると、「β-α」の分だけ儲かるわけです。もし「β-α」がマイナスなら、その分だけ損をすることになります。
このように、仕組みとしては大豆の先物と違いがないことが分かります。違いといえば、限月が来ると強制的に決済されるという点くらいでしょう。
ちなみに株式指数の先物取引では、限月が来る前に市場を通して権利を売ってしまう事も可能です。上の例で言うとα円で買ったのがγ円まで上がったときに売ってしまうのです。そうすると、「γ-α」の分だけ儲かることになります。これも、大豆と同じですね。
普通に株式を買うのと何が違うんだ?
でも、ここで一つ疑問が。
先物価格と実際の株式指数が近いものなら、ETF をの売買をしても大した違いはありませんよね。今回挙げた例だと、普通にETF を買って限月に売っているのと同じことですから。
というか、限月が無い分だけETF の方が使い勝手がいいはずですよね。という事は、限月がある分だけ先物は扱いが難しいということになってしまいます。
なぜ、わざわざ、先物のような仕組みを使うのでしょうか。これに関しては、次のページでご紹介します。
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