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不動産関係者は不動産投資を有利に見せたがる| 商売ですから当然ですが注意は必要です

ネットでたまたま見つけた不動産会社のサイトに、新築マンションへの投資を勧めるページがありました。具体的な内容は、大体次のような感じです。

  • 表面利回りで年4~5%程度が相場
  • 税引き後の実質利回りは年3.5%程度
  • 年3.5%という利回りは銀行預金と比べると遥かに有利

率直に言って、私から見ると、穴だらけの論理構造です。特に、銀行預金と比べると遥かに有利という部分は、少し勉強した人なら恥ずかしくて言えないレベルでしょう。

でも、銀行の金利がほとんどゼロという状況だと、こんな与太話でも信じてしまう人がいるのかもしれません。銀行預金にしても増えないのは事実ですから、少しでも増やしたいと思う人には切実でしょう。

さすがにそれは宜しくないので、このページでも簡単な突っ込みを入れておこうかと思います。もちろんたいした影響力は無いでしょうが、白々しいマンション販売会社のセールストークを見抜ける人が少しでもいれば、書いた甲斐はあるというものです。

実質利回り3.5%は本当か?

まず指摘しておきたいのが、表面利回り4%~5%に対して、実質利回りが3.5%という部分です。

ちなみに表面利回りというのは、手数料を無視した場合の利回りです。常にマンションに入居者がいるという前提も置かれて計算されています。

一方の実質利回りというのは、マンションの維持にかかるコストや空室なども考慮された利回りです。ですから、当然ですが、実質利回りは表面利回りよりも小さくなります。

今回のケースもそのとおりで、確かに表面利回りよりも実質利回りは小さくなっています。でも、それでもちょっと高すぎる気がするのです。

おそらく、今回のケースでは、実質利回りを計算するときにも入居者が常にいる状態を想定しているのでしょう。しかし、例えば東京の賃貸不動産の空室率は15%程度はあります。ということは、新築物件であることを考慮しても、想定が甘すぎる可能性が大きいのです。

あと、おそらく、マンションを取得するときの諸費用も無視されているようでした。実質利回りを大きく見せたいためにワザと無視したのか、忘れてしまったのかは分かりませんけどね。

さらに言うと、実質賃金の計算では、マンション価格の下落は無視される事が多いようです。でもマンションの建物の価格って、基本的には毎年下がり続けるものですよね。そして数十年後にその価値は0になるはずです。

もしそうであるのなら、本当のリターンはもっと小さくなるはずですよね。建物の価値が6割、マンションに50年住める、均等に価値が減っていくなどと仮定すれば、毎年1.2%ずつマンションの価値は下がっていくはずです。

ということは、4%から5%の表面利回りで、実質利回りが3.5%などということはあり得ません。

広告宣伝用に、相当甘い前提を置いて計算されているのは間違いありません。

リスクを無視してリターンを比較って!

銀行預金よりも有利だからマンションに投資すべきというのは、もう、考えられない酷い言い草ですよね。リスクが違う投資商品を、リターンだけで単純に比較できるはずがありません。

特に個別の不動産への投資って、相当リスクが高いはずなんですよね。

日本に住んでいる以上、自然災害のリスクは避けられません。自然災害の中には火災保険で対処できるものもありますが、保険が使えなかったり補償が十分でないものも多いです。

また、マンション価格の下落リスクもあります。

マンションを所有するということは、数十年の単位でそのマンションと付き合わないといけません。それだけ長い期間だと、思わぬことでマンション価値が大きく下がることもあります。

例えば、マンションの近くに物件の価値を下げるような施設ができたりするケースが想定できます。あるいは大学などの移転で、ワンルームマンションの需要が一気に減るなんて事態もありそうですね。

ちなみに、こうした事態が起きると、マンション価値が下がるだけでなく空室の可能性も大きくなります。果たしてそのリスクを考えたときに、3.5%というリターンは合理的なものなのでしょうか。

誰が書いた文章かを分かった上で読みましょう

こうした文章は、率直に言って不誠実なものだと思います。ただ、書いている人にも立場はあるので、致し方ない部分もあるでしょう。

新築不動産の販売をやっている人は、新築不動産のことを悪くかけないものです。業界のロジックが染み付いていて本当に有利だと思っている人もいるでしょうし、頭ではおかしいと思いつつ商売だからと割り切っている人もいるでしょうけどね。

なんにしても、書いている人のポジションで内容が捻じ曲げられるのは珍しい事ではありません。ですから私たちは、誰が書いた文章かを判断した上で、バイアスがかかっているものとして読む必要がありそうです。

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