読売新聞によると、レセプト債関連の企業4社が破産したそうです。1
記事から数字を拾ってみましょう。まず、債券の発行残高が約227億円あるのだそうです。それに対して、4社の負債総額は約290億円もあるのだとか。
ということは、発行残高以上と比べてかなり多い負債を抱えているということです。そして、資産がどの程度あるかはかかれていません。
破産した4社の規模は分かりませんが、事業形態からいってそれほど大きな会社ではないでしょう。これだけの負債を抱えるというのは、どういうことなのでしょうか。かなり不思議ですね。
ところで、そもそも、レセプト債とはどんなものでしょうか。
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レセプト債って何だ?
日本の公的な医療は、本人負担が3割なのは良く知られていますよね。では残りの7割はどうしているかというと、健康保険(すなわち市区町村や健保組合など)が支払うことになっています。
ということは、保険が負担する分の7割の部分に関しては、医療機関が別途請求しないといけません。この請求に使う医療費の明細書のことをレセプトと言います。
しかし、実はこの請求には、ちょっとした問題があります。何が問題かというと、請求してもすぐにお金が振り込まれるわけではないのです。
請求から受け取りまでに、タイムラグが発生します。要するに、売り上げがあっても売り掛け金が増える状態になるだけで、現金が入ってくるわけではないのです。
資金繰りの厳しい病院なら、このタイムラグは問題になるでしょう。現金が入ってこないと、例えば、スタッフの給料を払うことも出来ないですからね。
その問題を解消するために生まれた仕組がレセプト債です。レセプトを少し安い値段で病院から買い取って、病院の代わりに請求します。そして、このレセプトを買い取る資金をレセプト債という債券を発行して集めるわけです。
焦げ付く理由がわからない
率直に言って、この仕組でなぜ焦げ付くのでしょうか。かなり安全な仕組だと思うのですけど。
健康保険を使った仕組なので、お金の回収は確実ははずなんですよね。ですから、これだけの負債を抱える理由がわかりません。
負債総額の290億円に対して、債券の発行残高が227億円しかありません。ということは、債券の発行残高を差っぴいても63億円くらいの負債を抱えている計算です。
何をどうしたら、こんな負債を抱えるのでしょうか。
なんだかちょっと裏がありそうですね。続報があるでしょうから、それに期待しましょう。ちょっと事件性を感じます。
- レセプト債4社が破綻、227億円償還不能か
読売新聞 2015年11月8日 [↩]
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