PGF生命というところが、世帯年収400万円以上の男女に対して、外貨建て金融資産に関する調査をしたそうです。1 2014年11月13日~16日に行われた調査です。
調査対象方法ですが、最初に、1万6724人に対して外貨建ての資産を持っているか調査しています。そして、外貨建て資産を持っている人のなかから1,000人に対して詳しい調査をしているようです。
この調査の結果が興味深いものなので、いくつか気になる点をご紹介しようと思います。さらに興味がある人は、PGF生命のプレスリリースをあたってみてください。
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外貨建ての金融資産を持っているのは17.5%
まず興味深かったのが、外貨建ての金融資産を持っている割合です。1万6724人に対する調査では、17.5%が外貨建ての金融資産を持っているという結果でした。
ちなみにこの数字は、あくまで外貨建てという事なので、海外に投資する円建ての投資信託などは含まれません。そのことを考えると、意外に多くの人が、外貨建ての投資をしているという印象です。
率直に言って、もっと少ないと思っていました。円建ての投資信託を使って海外に投資している人も含めれば、5割近く行くのかもしれませんね。
まあ、サンプルの選び方が偏っている可能性も無いわけではありませんけどね。
外貨預金が人気なんだね
ちなみに、どの金融資産を持っている人が多かったかと言うと、外貨預金が一番人気のようです。外貨預金をしている人の割合は、1万6724人に対する調査で、9.1%に上ったのだそうです。
外貨建ての金融資産を持っている割合が17.5%ですから、そのうちの半分くらいは外貨預金を持っているということですね。大人気です。
率直に言って、この結果は、あるていど予想できたものです。外貨建ての金融資産といったら、やっぱり、外貨預金を思い浮かべる人が多いでしょうからね。代名詞的な存在です。
それと同時に、残念な結果でもあります。別のページでも書いたことがありますが、外貨預金というのは、投資家にとってあまり有利では無いことが多いからです。2
最近はネット銀行などを使うと、比較的条件のいいものもあるようです。それでも、外貨預金をしている人の多くは、条件があまりよくないメガバンクなどを使っているでしょうからね。
FXが意外と多い
逆にちょっと意外だったのがFXをやっている人が意外と多いということです。1万6724人の中では、4.3%がFXをやっているということでした。
FXというのは、一部のちょっとマニアックな人の楽しみという印象がありました。運用のスタイルにもよりますが、時間的にも拘束されるので、誰でも手を出せるという類のものではありません。
でも、外国株式や外国債券に比べると、メジャーな運用方法なのですね。ビジネスマンの人などは、仕事中はどうしているのでしょうか。
FXは投資なのか?
ちょっと余談ですが、FXを投資と呼ぶのには、個人的にちょっと抵抗があります。というのも為替というのは、結局のところ、ゼロサムゲームだからです。
ゼロサムゲームと言うのはどういう事かというと、全体でみると損得は無いということです。誰かが得をしたら、その分誰かが損をするということですね。
現実的には手数料がかかりますから、手数料の分だけ損をするわけです。
株式投資などはこれとは異なります。投資している企業の価値は、通常は上がっていくものだからです。
ですから、そういうものを投資と呼ぶのは、ちょっと違うと感じるわけです。資産運用という言い方なら、ギリギリOKかな。
FXというもの自体を否定するわけでは無いですよ
別に、投資じゃないから駄目だなんていう必要は無いですよ。ゲームとして楽しむのは悪くないと思っています。本気でFXをやればニュースを積極的に読む習慣も身につくはずですから、プラスの効果もあるでしょう。
ただ、投資かといわれれば、投資ではないということです。
外国への投資を増やすべきだが、何に投資するかの検討も必要
外貨建ての投資が意外と多かったのは驚きですが、本来ならもっと比率は多くなるべきなのでしょうね。外貨を持つのはリスクとされていますが、持たないのもリスクです。例えば、日本国内で急激なインフレになると、大きく円安外貨高に動く可能性だってあるわけですからね。
もちろん、必ずしも外貨建てである必要は無いと思います。円建ての商品でも海外に積極的に投資するタイプの商品でも良いでしょう。
ただ、海外に投資するなら何でもいいと言うわけではありません。上にも書きましたが、外貨預金は避けておいたほうが無難でしょう。また、FXは投資ではありません。ゲームとして遊ぶのはいいとしても、本気でお金を突っ込むのはちょっと違うように思います。
- PGF生命、外貨建て金融資産に関する調査を実施| PR TIMES [↩]
- 外貨預金はポピュラーだけど、おすすめはできません [↩]
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