最近、株主優待を実施する企業が増えているのだそうです。毎日新聞によると、上場企業の31%で実施されているのだとか。過去最高の水準のようですね。1
株主優待に関しては、投資に関する入門レベルの雑誌や一般紙でも特集されています。確かに世間の関心を集めているのでしょう。
企業の思惑は?
ところで、株主優待を行う企業は、どうして株主優待を行うのでしょうか。当然ですが、企業としてメリットがあるから、優待を行っているわけですよね。どんなメリットがあるのでしょうか。
株主優待のメリットとしてよく言われるのが、安定株主を増やす効果があると言う点です。安定株主というのは、短期で売買を行わない株式と言う意味です。
安定株主が増えるということは、市場で売買される株数が減るということです。市場で売買される株数が減ると何がおこるかと言うと、企業買収がされにくくなるのです。
買収したい企業が市場で株式を買い集めようと思っても、そもそも売ってくれる人があまりいません。ですから、買収したい会社の株を買いようが無いわけです。
JALの凋落の一因は株主優待
ただ株主優待は、当然ですが、企業にとってはコストです。株主優待が原因で、経営に悪い影響が出る事だってあり得ます。
一番端的な例は、かつてのJAL の株主優待制度でしょう。ゴールデンウィークなどの繁忙期に株主優待を使う人が多く、お金を出して乗ってくれる人の席が取れないという事すらあったのだそうです。
倒産前には「便によっては半分近くが優待券利用者」2 ということすらあったのだとか。コストを掛けて無料の客を運んで、お金を出す人を人を排除するのです。そりゃつぶれますよね。しかも、料金を一番高く設定できる時期にです。
JAL に限らず、株主優待というのは、お金を出してくれる顧客からサービスを利用する機会を奪う事があるのです。単純にコスト要因であると言うだけでないわけですね。
JAL 以外の例では、レストランチェーンの優待などが分かりやすいでしょうか。株主優待利用者が食事をしているたために、お金を出してくれる顧客の席が無いということも考えられるでしょう。
株主優待が原因で株価が下がったら、投資家には無意味
上に書いたように、株主優待はコスト要因です。ということは、株価の下落につながる可能性があります。
だとしたら、株主優待目当てに株を買うのはあまり意味が無いことになってしまいます。JAL のように倒産されたら、最悪ですよね。
もちろん、株主優待というのは小額で投資する個人投資家に有利な側面もあるのですけどね。いい事ばかりでないのは事実です。
株主優待目的で投資するのが悪いとは言いませんが、悪影響がある事も忘れないようにしましょう。
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