このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

マンション投資が株式よりリスクが小さい?ご冗談を

サンケイビズにマンション投資の記事が出ていました。投資用のマンション選びで失敗しないコツを紹介するような記事です。でも、率直に言って、ちょっと問題がありそうな気がします。

老後を迎える前に…マンション投資 コツは「人口増の駅・徒歩10分内」(SankeiBiz)

そもそも気になるのが、冒頭部分の次の記述です。

「「株式よりもリスクが低く老後資金にもなる」が盛況の理由だが、注意すべき点も多い。」

この前提って、本当なのでしょうか?かなり疑わしく思えるのです。

確かに、単純な価格変動だけを考えると、株式よりも不動産の方が値動きは小さいでしょう。でも不動産の場合、複数の物件で分散投資をするのは難しいのです。しかも、通常はローンを組みますから、リスクは大きくなります。

さらに、最近のマンション投資では、転売による利益は考えづらいでしょう。となると、入居者を募って家賃収入を得る事が収益源となります。でも、これもかなりリスクが高いですよね。

物件を1つしかもっていない時なら、入居者がいなければ収入がありません。結局、ローンの支払いだけが必要になります。

入居者が見つかっても、家賃の支払いを出来ないような入居者が入る可能性もあるわけです。一度入居した人は、家賃を滞納しようが何をしようが、簡単に追い出せません。この入居者が出て行くまでの数年間は、収入が無いわけです。

このような問題がある場合、購入に際してローンを組んでいるなら、結局自腹で返済する必要が出てくるのです。そしてそれが出来なければ、もうアウトです。物件を売ろうにも、入居しているのは家賃も払えないような入居者かもしれません。売れる保証もありませんよね。

一方、株式の場合は、分散投資によりリスクを小さくするのは簡単です。日本だけでなく世界の株式にも投資するようにすれば、リスクはかなり小さく出来るでしょう。

単純な価格変動だけを見て、不動産の方がリスクが小さいと考えるのは、ちょっといただけないのです。

その他にも色々と問題が

今回の記事での問題点はこれだけではありません。記事の中でしている試算には、お花畑的な仮定が次々に出てきます。例えば記事の中で次のような試算をしています。

322万円でワンルームマンション(約16平米)に投資すると、投資から18年後に資金の回収が出来る。そして、築40年近い駅から徒歩10分のワンルームマンションが老後のための資産として残る。

この仮定は、所得税などが考慮されているかどうか分かりません。リフォーム代も含まれていないようです。コストが過小評価されているとしか思えないふしがあります。ですから、本当に18年で回収できるかどうかは疑問です。

仮に18年で回収できたとして、それで問題が解決できるわけではありません。築40年のワンルームマンションに価値が残るのかという問題もあります。

よほど駅から近ければ、それなりに価値も残るのでしょうけどね。徒歩10分の物件だったら、入居者は見つけるのは難しそうですよね。築40年の狭い16平米のアパートに住みたいと思う人は、月々いくら払ってくれるのでしょうか。

現状を見ればマンションは供給過剰でしょうから、この物件にわざわざ住みたいと思う人を探すのは至難のわざでしょう。移民政策でもとらない限り、日本の人口自体は減っているでしょうしね。

このように、記事の中では相当楽観的な見通しをしているようです。雰囲気に流されて投資しようなんて思ったら、ちょっと危険かも。

もう一歩踏み込んでみましょう

さて、もう一歩踏み込んで考えてみましょう。322万円の初期費用で物件を買い、予定通り18年で回収できたとします。そして、その時点でマンションの価値が200万円だったとしましょう。

まあ、シナリオとしてはベストに近いシナリオですよね。322万円を522万円に増やせたようなものですから。

では、322万円で何か別の資産を買って運用したらどうでしょうか。実は、322万円を年利2.7%で複利で運用すると、およそ520万円に増やすことが出来ます。実際には所得税などがかかるので、もう少し高い利率が必要なんですけどね。記事の中ではマンションの所得税も無視しているようなので、良いとしましょう。

上にも書きましたように、記事の中ではバラ色の仮定をしています。その上で計算しても、リターンとしては年2.7%程度の運用利回りなのです。これが良い決断なのかといわれると、相当疑問ですよね。

まあ、回収した資金を別の投資にまわせば、利回りは改善しますけどね。
何にしても、ローンを組んで投資する気はおきないですよね。一括で変えるとしても、リスクの大きさを考えると、避けた方が良いとおもいます。

私だったら、半分で株式のETF を買い、残りの半分で個人向け国債でも買います。投資としては、余程懸命なように思えます。

まあ、投資はやってみないとわからないところもありますけどね。

スポンサードリンク

スポンサードリンク


このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。