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【老後の資金】いくら貯める?| 元本に手をつけず運用益だけで生きられるか?

老後の生活資金は、いったいいくら準備が必要なのでしょうか。かなりの高額が必要だという人もいますが、本当にそんな金額が必要なのでしょうか。

あるいは、どのくらいの資産があったら、元本に手を付けずに、運用益だけで行きていけるのでしょうか。ちょっと考えてみましょう。

老後の生活費の見積もりなんて不可能

老後の生活費に関しては、かなり不明確な点が多いです。

まず、国の年金制度が不透明です。具体的な話は後述しますが、現在の給付水準よりは、実質的には減額されそうです。一部のマスコミが騒ぐように破綻する可能性は考えなくていいと思いますけどね。

また、インフレも想定しておかないといけません。例えば、2%のインフレが有ると、物価は20年で1.5倍になります。現在10万円で買えるものが、15万円出さないと買えなくなるわけですね。

具体的にどの程度物価が変動するかは不透明です。ですから、現在の金額でいくら必要という話はしづらいのです。

この2つが予想できる人なんていない

特に大きいのはこの2つでしょうか。そして、それぞれが、将来の生活費に大きな影響を与えます。

ある程度の予想が付けば、予想に則って計画を立てることも可能です。でも、現実には、将来のインフレや年金について、予想することすら難しいのです。

例えば30年前に、ほとんど物価上昇が無い時代が来ると思っていた人は多くないでしょう。あるいは、少子高齢化がここまで進む事を予想していた人も少なかったはずです。

専門家の中には、具体的な金額を挙げて「老後に備えて貯蓄をしなさい」などと言う人もいます。でも、その専門家が挙がる金額は、ほとんど根拠が無い不確定なものなのです。

まずこのことは、理解しておく必要があるでしょう。

あ、もちろん、ある程度の蓄えを持つことは大事なんですよ。でも、具体的な金額を挙げるのは無理だということです。誤解のないようにお願いします。

将来の年金給付は予想がつかない

老後資金を考えるときの問題の一つが、公的年金制度度です。現役世代が、国の年金がいくら貰えるかが不明確です。

国の年金制度は、少子高齢化が続くなら、将来は減額が避けられないでしょう。

公的年金は、基本的には、現役世代が払った保険料を、年金として配る仕組みです。ということは、現役世代の人口が減ると、年金として配るための財源が不足するのです。

「破綻する!」は政権批判のための道具でしょう

どこかのマスコミが「破綻する」と騒いでいましたが、さすがに破綻は考えなくても大丈夫です。少子高齢化があっても、制度が維持できる仕組みにはなっています。

ですから、ゼロになる可能性はほぼありません。でも、今よりは年金の実質的な給付は減ると考えておいたほうがいいでしょう。

「破綻する!」と煽るのは、単に政権批判のためにやっているのでしょう。現在の年金制度をわかっている人なら、破綻させるのが難しいことくらい、わかっているはずですから。

年金額が増える可能性もある

ちょっと意外かもしれませんが、将来的には年金額が増える可能性すらあります。年金の給付は物価にあわせて変動するので、インフレがあれば、年金額自体は増える仕組みなのです。

まあ、この場合は、他の物価も上がっています。ですから、給付が増えたところで、生活が楽になると言うわけではありませんけどね。

何にしても、実質的には目減りするという前提で行動しないといけません。

将来の物価も予想がつかない

将来の物価も、現時点では全く予想ができません。

さすがに5年以内にハイパーインフレが来るとは思えませなら。1 この先数年という話なら、ある程度予想を立てることは可能ですけどね。

しかし、10年20年先の話となると、物価が2倍3倍になっている可能性も否定できません。例えば、年3パーセントの物価上昇があると、20年後には物価は1.8倍になっています。この程度のインフレは、十分に起こりえます。

ということは、今のようにインフレが無い状態が続いた場合と、年3%のインフレがあった場合で、準備する金額が1.8倍も違うことになるのです。物価上昇が無ければ3000万円で良かったはずなのに、年3%のインフレがあった場合は5400万円を準備しないといけなくなるわけですね。

こんなにブレが大きいとなると、何を信じて準備していいかわからないでしょう。今の日本では考えられませんが、過去の例を見ると、もっと物価が上昇することだってあり得ますしね。

具体的な金額を想定しても無駄

将来の年金額の問題と、物価の問題を考えると、具体的な貯蓄の金額を考えてもあまり意味はないという結論になりそうです。

3000万円とか5000万円とか、具体的な金額を挙げている人もいるようですけどね。いろいろな仮定(しかも不確かな)をおかないと、そんなビシッとした数字は出てこないのです。

これは、老後のための貯蓄が不要だと言うことではありませんよ。具体的に「〇〇円貯める」という目標にあまり意味がないということです。

頑張って、可能な限り貯めてくださいとしか言いようが無いわけです。無責任に聞こえるかもしれませんが、こういう言い方しかできません。逆に、適当な金額を挙げるほうが、よっぽど無責任とも言えますしね。

ある程度年齢が上がれば目標金額は定められるか

物価の上昇にしても、年金制度の変更にしても、短期的に急激な変化が起こるということはあまりないでしょう。ということは、ある程度年齢が高い人なら、目標にすべき具体的な金額も決まってくるかもしれません。

例えば、55歳になった時点なら、「全部で3000万円は用意しないといけない」という目標を立てられるかも。

ただ、難しいのが、年齢があがるというのは準備する時間が短くなるということです。ですから、当初は目標金額を決めずに貯めていくというスタンスを取るしかなさそうですけどね。

元本を減らさないで生活費の足しになる運用益をあげる

ところで、老後資金には、もう一つ難しい問題があります。老後の資金はある程度まとまった金額ですから、運用によって増やすことができるのです。

増やさないまでも、運用で増えた分だけを使うようにすれば、減らさないことは可能です。

老後資金を減らさないで生きる事を考えてみよう

老後の資金として貯めたお金は、当然ですが、使えば減ってしまいます。しかも、自分が将来いつまで生きるか分かりません。

そうであれば、手持ちのお金を取り崩して生活するのはちょっと不安ですよね。老後が心配だからと、年金を貯金する年金受給者すらいるそうですから。

そこで、元本を減らさないで運用益だけを生活費に充てるという可能性を考えてみましょう。運用益だけを生活費に使うのなら、元本は減らさないで済みますから、いくつまで生きても心配はいりません。

具体的には、公的年金プラス5万円で暮らすとしましょう。厚生年金に入っていた人なら、毎月5万円余裕があれば、何とか生活は可能でしょう。

月5万円とすると、年間60万円の運用益をあげないといけません。これだけの額を運用で稼ぐには元本はどの程度用意しないといけないのでしょうか。

期待収益率をどう想定するかで結果はだいぶ違う

このときに、期待収益率をいくらに設定するかと言うのが重要になります。期待収益率というのは、簡単に言うと、1年後に投資額の何パーセントの運用益を挙げるかという目標値みたいなものですね。

運用でリスクをそれほど取らないのなら、期待収益率は2%くらいと考えるのが妥当でしょうか。そこから逆算すると、3,000万円くらいの元本があれば良いことになりますね。

3,000万円というのは、庶民でも準備できない額ではありません。ただ、ちょっとハードルは高いですね。

リスクを大きく取って6%くらいの期待収益率だったとしましょう。そうすると元本は1,000万円くらい用意すれば良いことになります。このくらいだったら無理なく準備できる人もいるのではないでしょうか。

ただ6%での運用と言うことは、株式中心の運用をしないといけません。その時期の無リスク金利にもよりますが、リスクの高い商品を組み込まないと実現は難しいでしょう。かなりリスクを取らないといけないと言うことですね。

大体このあたりが勘所だと思います。

厳密に言うとインフレを考えないといけない

もっとも、この議論は、非常に荒っぽいものです。インフレによる影響を完全に無視していますからね。また、同じ金融商品で運用しても、期待収益率は長期金利の水準でぜんぜん違います。

さらに言うと、所得税や住民税について考えていません。

さらに言うと、これを読んでいる人が30代40代くらいだったら、老後を迎えるまでに経済環境がぜんぜん違ったものになっている可能性も小さくはありません。

例えば、これから30年かけて毎年3%前後のインフレが起こる可能性だって無くはありませんよね。あるいは、税制が大幅に変わっているかもしれません。

そうなったら、必要な額はぜんぜん違ってきます。月5万円のプラスくらいでは、どうにもならない可能性はあるのです。

まあそれでも、上の計算は老後のための貯蓄額の一つの目安にはなるでしょう。数千万円程度の金融資産があれば、元本を減らさないで生活費の足しになるくらいの運用益は挙げられそうです。

ただ金融資産の額が小さい場合は、リスクを大きめに取らないと、生活費の足しにするにはぜんぜん足りません。

細かいことは考えすぎても仕方がない

とりあえずは、大体こんな理解をしておけば良いでしょう。将来のことを予想するのは難しいので、あまり厳密に決めても仕方がありませんしね。これについては、既に書いたとおりです。

あとは、老後を迎えるタイミングで、運用計画を立て直すというスタンスで良いのではないでしょうか。それまでは、できるだけたくさん貯める事を考えましょう。

  1. 「ハイパーインフレが来る」と言い続けている専門家(?)も、いることはいますが。 []

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