前のページで書いたように、成長率が異なる企業において株価が安いのか高いのかが比較できるので、PEGレシオはPER よりも便利に感じるでしょう。しかし、ちょっと面倒な事情も存在します。
将来の成長率はどうやって求める?
PEGレシオを求めるのに必要なのは、「1株当たりの利益成長率」です。将来の成長を加味する事で、その株が割安かどうかという判定ができるわけですね。
という事は、将来の利益成長率が分からないと、PEGレシオは求められません。でも、将来の成長率って、どうやって求めたら良いのでしょうか?
一つ考えられるのは、アナリストなどが予想した数字を使う事です。でも、アナリストの予想って、かなり不確かですよね。未来の情報なので、現在の情報から知るには限界があります。
しかも、株に強くなる投資指標の読み方という本によると、将来の予想は3年から5年分調べて平均を取らないといけないそうです。でも、数年後の予想なんて不確実この上ないですよね。
不確かなものをよりどころに比較をしても、どれほど意味があるのかっていうんは疑問ですよね。もちろん、アナリストが信頼できる人ばかりなら、それなりに価値はあるのかもしれませけど。でも、実体はね。
過去の成長率が続くと仮定する方法も
将来の予想は諦めて、過去の成長率を使うという手もあります。過去の成長率が今後も続くと予想するわけです。
具体的には、過去数年の一株利益を調べて、1年ごとに何%ずつ増えているかを計算します。その平均を取れば、1株当たりの利益成長率が決まります。ちょっとした手間で、誰でもできてしまうわけです。
ふつうは成長率って落ちますよね
とは言え、過去の数字を使うのも、問題アリと言うべきでしょう。というのも、いわゆる成長企業は、徐々に成長率を落としていく可能性が大きいのです。
例えば、過去5年間の平均利益成長率が30%だったとして、今後もこの成長率が続くとは考えにくいですよね。今後は、徐々に落ちていくと考える方が自然でしょう。
成長率は分母の数字ですから、成長率の見積もりが甘いとPEGレシオは小さくなります。という事は、過去のデータを使うと、PEGレシオが小さくなりすぎるわけです。
なかなか難しい問題ですね。
まずは確定拠出年金(個人型)を検討しよう
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