このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

ソニー生命の変額保険をチャックしてみました| 保険としても投資としても微妙だな

市場金利が低い時には、保険というのは貯蓄に使いづらいものです。なぜかというと、多くの保険は金利が固定なので、何十年間も契約時の低い金利のままで運用しないといけないからです。

数少ない例外の一つが、変額保険と呼ばれる保険です。変額保険というのは、運用の結果によって解約返戻金や死亡保険金が変動する保険です。

変額保険の中には、投資信託を積み立てるような形で、細かく運用を指示できるものもあります。市場金利の低下は株式には有利なので、株式を中心に運用すれば有利な運用ができる可能性があるわけです。

ですから、資産運用という点に着目すると、金利が低い時には変額保険を検討するという話になってくるわけですね。

そこで、変額保険の中でも評判がいい、ソニー生命の変額保険「バリアブルライフ変額保険」について調べてみました。この保険は、プレジデント・オンラインの記事で、ベストの終身保険に選ばれています。1

この変額保険は投資信託を選んで運用するタイプの保険です。つまり、運用次第で儲けることも可能というわけです。

保険の概要

この保険の概要を確認してみましょう。

「バリアブルライフ変額保険(終身型)無配当」の2016年7月版資料に、35歳男性、基本保険金額1,000万円、保険料払込期間60歳の場合のシミュレーションが出ていました。ちなみに、この保険の月額保険料は22,750円です。

この保険について、どの程度有利なのか不利なのかチェックしてみましょう。

まず最初に、用語を確認しておきましょうか。

「基本保険料」というのは、仮に契約中に死亡した場合、運用の結果によらず最低限もらえる死亡保険金の額のことです。運用が上手くいけば、もっと多くの死亡保険金がもらえる可能性もあります。

保険料払込期間というのは、読んで字のごとくです。60歳になるまで毎月保険料を払う必要があるという事ですね。今回の保険は終身保険タイプなので、60歳以降は保険料を払わなくても保障は継続されます。

以上を整理すると、今回考えているケースでは、毎月22,750円を払えば、死亡したときに最低1,000万円をもらうことができます。終身保険なので、この保障は一生続きます。また、終身保険は貯蓄性があるので、解約すると解約返戻金を受け取ることができます。

大体こんな保険です。

投資商品としてみた場合、この解約返戻金の額が重要になります。仮に契約から10年、あるいは20年で解約した場合、解約返戻金はどうなるのでしょうか。

シミュレーションによると赤字です

さて、ソニー生命の資料には、10年で解約した場合の解約返戻金はどうなると書かれているのでしょうか。

年3.5%で運用した場合、払い込んだ保険料273万円に対して、解約返戻金は199万円とありました。という事は、74万円の赤字という事になります。

次に、同じく年3.5%で運用でき、20年で解約した場合を見てみましょう。

この場合、払い込んだ保険料546万円に対して、解約返戻金は467万とありました。という事は、79万円の赤字という事になります。

つまり、年3.5%で運用しても、かなりの赤字が出ることになるわけです。10年で解約しても20年で解約しても、70万円台の大赤字です。

一般に、株式で資産運用した場合、期待されるリターンは年5%とか6%程度とされています。ということは、年3.5%というのは、かなりリスクを取った運用をしていると考えていいでしょう。株式中心で運用しないと、これくらいのリターンは出せません。

それだけリスクを取っても、まだかなりの赤字が出るという事です。かなり厳しいですね。

赤字になる理由

20年間にわたって年3.5%で運用しても、赤字になるのはなぜなのでしょうか。答えは簡単で、保険に関するコストがかかっているからです。

変額保険というのは、保険料が入金されるとまず手数料が引かれます。そして、そこから残った額が運用に回されるのです。

今回チェックしているケースでは、最低1,000万円の死亡保障があります。この分の費用が、手数料に含まれているわけですね。

その額が意外と大きいので、赤字になっていると考えて良いでしょう。

定期保険(掛け捨て)+投資信託の方がマシ

運用期間が10年とか20年に限られる場合、つまり途中で解約することを前提とする場合、変額保険を選ぶのは有利な選択ではないかもしれません。これだったら、別の投資商品を買ったうえで、定期保険にでも入った方が良いかもしれないのです。

というのも、契約期間20年で死亡保険金1,000万円の定期保険に入った場合、上で計算した赤字より小さい保険料しかかからないのです。

例えば今回のシミュレーションと同じ35歳男性の場合、ライフネット生命なら、月額1,661円で20年の定期保険の契約ができるようです。死亡保険金は1,000万円です。

この保険料を20年払い続けたとすると、39万8640円にしかなりません。「バリアブルライフ変額保険(終身型)無配当」の今回のシミュレーションでの赤字よりずっと小さい額なのです。

しかも、一般的には、投資信託を使って運用すると資産を増やせますよね。という事は、実は「バリアブルライフ変額保険(終身型)無配当」はさらに不利であるという事です。

という事で、結論です。変額年金を投資商品と考え途中で解約を考えるより、「定期保険+投資信託」などで運用した方が賢いと判断した方が良いでしょう。

ちょっと意外な結果でしたが、オフィシャルな資料に書かれていることです。


  1. 保険のプロ23人に聞いたお薦めの終身保険 1位はソニー生命 []

スポンサードリンク

スポンサードリンク


タグ: , , ,

このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。