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新聞情報を信じて投資するのは危険です| 僅差の1位だけ紹介することで全体の印象をゆがめるテクニック

このサイト内では繰り返し書いていますが、新聞の経済ニュースは害の方が大きい場合が少なくありません。情報の出し方を工夫することで、世論を操作してやろうという意図を感じる記事を頻繁に見かけるのです。

そんな例をまた一つ紹介します。今度は朝日新聞デジタルの記事からです。

経済的に持ち家をもてない人が多いと言う印象を持つ記事

具体的にどんな記事かと言うと、国勢調査の結果を伝える記事です。国勢調査の中でも、「住生活に関する世論調査」という追加調査に関するものですね。1

住宅を「所有する必要はない」という人に対して、その理由を聞いたところ、次のような答えが返ってきたそうです。

所有する必要はないと思う理由は「多額のローンを抱えたくない」が最多の20・9%に上り、特に30代で27・0%に達した。

これだけ見ると、大きなローンを組むのが嫌で持ち家を持たないという印象を持ちますよね。そして、大きなローンを組むのが嫌なのは、家計の状態が悪いからと想像したくなります。

ちなみにこの記事では、これ以外の箇所でも、経済状況が悪いので持ち家を持たないという世論誘導をしたがっているのが読み取れます。

実は大きなローンを抱えたくないと言う理由は減少

しかし、実際の調査結果を見てみると、だいぶ印象が変わるはずです。というのも、実はローンを問題視している人は減少傾向にあるそうです。

今度は内閣府のサイトの世論調査の結果から、引用してみましょう。

前回の調査結果と比較して見ると,「多額のローンをかかえたくないから」(28.6%→20.9%)と答えた者の割合が低下している。

大きなローンを気にしている人が多いのは否定しませんが、その割合はかなり減っているわけです。ということは、大きなローンを組むのが嫌で持ち家を持たないという人は、実は少なくなっているということですね。

これって、記事を読んだら、明らかに誤った印象を持ちますよね。

2位以下とは僅差

さらに言うと、2位以下になった理由とは、実は大きな差がありませんでした。内閣府のサイトから数字をひろってみましょう。

  • 家族の状況の変化(子どもの独立や転勤など)に合わせて自由に住み替えたいから:19.2%
  • 維持・管理のわずらわしさがないから:17.8%
  • 多額のローンをかかえたくないから:20.9%
  • 固定資産税・相続税などの支払いが重いから:7.7%
  • 資産価値として期待できないと思うから:5.6%
  • 特にない:17.1%
  • その他:10.8%

上位3つくらいまでは、大きな差はありません。それにもかかわらず、1位だけを紹介するって、かなり意図的な感じがしますよね。

しかも、1位の理由を答えた人は、前回よりも大幅に減っているのです。もう、世論を操作してやろうという強い意気込みすら感じてしまいます。

害の方が大きい

これだけ分かりやすく印象操作をされると、新聞にはメリットよりもデメリットの方が大きいと言わざるを得ません。経済状況に対して、間違った印象を持ってしまいます。

ネットで無料で読んでいるのならいざ知らず、お金を払って読んでいる人もいるわけですよね。お金を出して判断を間違えるような情報を受け取るって、何の意味があるのでしょうか。


  1. 新築マイホーム人気にかげり? 「買うなら中古」3倍に
    朝日新聞デジタル 2015年11月29日 []

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