このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをつぶやくシェア

トヨタ自動車が元本保証の株式(個人向け)を発行へ| 個人投資家にメリットがありそうですが、詳細がわからないと何ともね

元本保証の新型の株式を、トヨタ自動車が発行するのだそうです。新しいタイプの株式なので、まだ名称も決まっていないようですね。

具体的にどんな株式なのか、産経新聞の記事を元にチェックして見ましょう。1 まあ、産経の記事も情報不足な感じですけど。

産経新聞の記事をチェックしてみよう

会社側が事実上の「元本保証」の仕組みとなる譲渡制限付きの個人投資家向け新型種類株を発行できるように定款を変更する議案を提出し、3分の2以上の賛成で可決された。今夏に種類株を発行する。

上にも書きましたが、株式の種類に対する名称も定まっていないようです。産経新聞では「新型種類株」としています。

ただ、株主総会で可決されたので、発行されるのは確実ですね。

種類株の発行には米議決権行使助言会社が反対を表明し、決議の行方が注目されていた。

「米議決権行使助言会社」が何なのかさっぱり分かりませんが、一部に反対意見もあったということですね。まあ確かに、会社や法人の投資家にとっては今回の株式はデメリットにもなりかねません。反対意見があるのは、不思議なことでは無いでしょう。

新しい種類株は発行からおおむね5年は売却ができない代わりに、5年後に株価が下がっても、希望すれば発行時の価格で会社が買い取る。普通株主と同様の議決権もある。

この部分が一番重要なポイントですね。

まず、5年間は売却できないという縛りがあるのが大きなポイントです。株式を購入してから5年以内にトヨタ株が上昇しても、利食いの売りが出来ないということです。

ただこの点は、長期で保有するつもりの人ならたいした問題では無いでしょう。トヨタの株が短期間に2倍とか3倍になる確率も小さいでしょうから、超保有を考えている人なら売ろうとも思わないはずです。

ちょっと分からないのが、「希望すれば発行時の価格で会社が買い取る」という部分です。

これは、5年以上経っていれば、いつでも発行価格で買い取ってくれるという意味なのでしょうか。それとも、ちょうど発行から5年のタイミングだけなのでしょうか。

産経新聞の書き方だと、どちらとも取れるので、ちょっとわかりません。でも重要な部分なので、ぜひ知っておきたいものです。

また、「普通株主と同様の議決権もある」ということですが、配当金はどうなのでしょうか。配当金も同じなのかなあ。このあたりの点もかかれていないので、よく分からない点ですね。

あと、もう一つ知っておきたいのが、「5年経過後は普通株になるのか?」という点です。議決権を与えるという事は、将来的に普通株になるという事だと思うのですけどね。

以上のような感じで、現時点では疑問がたくさんあります。率直に言って産経の記事だけだと、分からない部分が多すぎますね。投資を考えるにしても、もうちょっと追加情報がほしいです。

一番大きいリスクは5年以内のトヨタ自動車の倒産

このように、この株式に関してはよく分からない点が多いです。でも、この株式の最大のリスクははっきりしています。それは、トヨタ自動車が5年以内で倒産してしまうことです。

記事を読む限り、倒産したときの扱いは、普通株と同じである可能性が大きそうです。普通株と同じ議決権を与えていますから、倒産したときの扱いも同じと考えられるわけです。

ということは、万が一トヨタ自動車が5年以内に倒産してしまったら、1円も戻ってこない事もありうるわけです。元本保証とは言いつつも、リスクがないわけでは無いのです。

もちろん、トヨタ自動車が5年以内に倒産する可能性は、かなり小さいとは思いますけどね。完全にゼロとも言い切れません。

多分、これが一番大きいリスクですね。

インフレの可能性もある

もう一つ考えられるのが、インフレのリスクです。

例えば、年3%のインフレが5年続いたとします。そうすると物価は、約1.16倍に上がることになります。ということは、元本が保証されたとしても、戻ってくるお金の価値は0.86倍に減ってしまうことになるわけです。
年3%程度のインフレなら、全くありえない話ではありません。もっと大きなインフレだって、起こる可能性はあるでしょう。つまり、元本保証でも、実質的には価値が目減りすることも十分に考えられるわけですね。

これが一番大きなリスクでしょうでしょうか。

現金化できないのも大きなデメリット

もう一つ大きなデメリットであるのが、5年間現金化できないという点でしょう。もちろん、完全に余裕があるお金なら、5年くらい放置しても全く問題はありませんけどね。

でも、何かの都合でお金が入用になることはありえますよね。そんなときでも、現金化できないというのは、やっぱりちょっと気になる点です。

万が一のことがあっても別のお金で対応できるのかを確認した上で、投資することが必要でしょう。これをやらないと、悲惨になる事もあります。

転換社債に似ているが

社債に興味がある人なら、この株式はいわゆる転換社債2 に似ていると思うはずです。転換社債というのは、希望すれば株式と交換してもらえる社債のことです。

でも、転換社債とも色々違う点があるんですよね。転換社債なら、株価を見ながらいつでも株式に交換できます。それに、債券ですから、倒産したときの扱いが株式とは違います。それに転換社債なら、利息が付きますからね。

それに、そもそも、転換社債は個人投資家には手に入りにくいものです。個人向けとしている時点で、対象としている人がかなり違うという点も重要です。

繰り返し書いているように、この株式に関しては、よく分からない点が多いです。ですから、実際にどの程度転換社債と似ているのかは、ちょっと分かりませんけどね。

この株に投資すべきなのか?

上に書いたようなリスクはありますが、それでも普通の株式に比べるとこの新型株式はリスクは小さいと考えられます。ですから、トヨタ自動車株に興味を持っている人なら、検討してみても良いでしょう。

おそらく人気化する可能性が大きいので、買えるかどうかはわかりませんけどね。まあ、興味があれば、チャレンジしてみてください。

何にしても、詳細が分かるのを待たないといけませけどね。

普通株を持っている株主にはマイナス

この株式でちょっと気になるのが、普通株を持っている株主にマイナスである可能性があるという点でしょうか。

元本保証の株式が存在するということは、損失の補填をトヨタ自動車がするという事ですよね。ということは、これはトヨタ自動車にとっての損失です。

トヨタ自動車にとっての損失という事は、普通の株主にとってのデメリットです。トヨタ自動車が損をすれば、株価が下がってしまいますからね。

つまり、一部の株主を優遇するために、他の株主が余計なリスクを取っている可能性があるわけです。

まあ、このあたりの点は、詳細がわからないと何とも言えないのですけど。やっぱり、詳細待ちと言うのが、現状の結論です。


  1. 「元本保証」する個人向け株、トヨタ株主総会で可決 今夏にも新型種類株を発行
    産経新聞 2015年6月16日 []
  2. 正確には「転換社債型新株予約権付社債」と言います []

スポンサードリンク

スポンサードリンク


このエントリーをはてなブックマークに追加このエントリをLivedoor Clipに追加このエントリをYahoo!ブックマークに追加このエントリをBuzzurl(バザール)に追加このエントリをつぶやくシェア

関連した記事を読む


コメントは受け付けていません。