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東洋経済ってここまで劣化していたのか| 流石にこの記事は酷いです

東洋経済オンラインと言うところの記事に、興味深いものがありました。どう興味深いかと言うと、東洋経済のレベルもここまで落ちたかと思わせるような酷い内容だったという意味で、非常に興味深い記事です。

東洋経済オンラインに載っている記事が週刊東洋経済にそのまま載っているわけではないのかもしれません。それでも、東洋経済の名前を付けて出す記事だと考えると、劣化したという印象を受けずにはいられません。

借金が多い企業をランキング

具体的にどんな記事かというと、借金から流動資産引いたものが多い企業のランキングを紹介するものです。記事の中では次のように説明されています。

ネットキャッシュのマイナスが大きい会社のトップ200社を紹介したい。直近決算において、現預金や短期保有有価証券に対して借金(有利子負債)が多い会社をランキングした。ネットキャッシュが多いと財務的な安全性が高いとされ、不況に対する抵抗力が高いともいえる。ところが、マイナスランキングでみると、意外な会社が1位になった。名実ともに日本一の企業であり、世界トップクラスの自動車メーカーであるトヨタ自動車だ。1

そもそも、「ネットキャッシュが多いと財務的な安全性が高いとされ、不況に対する抵抗力が高いともいえる」というのは、いくらなんでも単純すぎるのではないでしょうか。売上高が何十倍も違う企業どうしを、キャッシュの多い少ないだけで判断させるのは雑すぎますよね。

そして、財務的に安全な企業としてキャッシュが多い企業のランキングをやったから、財務的に危ない企業として逆をやりたかったのでしょうね。でも、いざ調べてみたら、優良企業が上位にいくつも入って何を紹介しているのか分からなくなったと言う感じなのでしょう。

まあ、何にしても、ネットキャッシュの額だけで何かを検証しようと言うのが雑すぎます。少なくとも、読者が東洋経済という媒体に期待しているのは、このレベルでは無いはずです。

トヨタの1位を意外と言っている時点で、何かおかしいんじゃないか

そもそも借金の多い少ないは、業種にもよるところが大きいです。例えば、自動車とか電力のような設備投資が必要な企業なら、当然借金が多くなります。あるいは、銀行は銀行預金という形でお金を借りて人にお金を貸すと言うビジネスをしています。借金が少なかったら、銀行業なんてやっていられませんよね。

逆にフランチャイズチェーンを展開してるような飲食業なら、借金が少ないところも多いでしょう。設備投資にお金がかからないような業種だと、借金がないところも多いです。

そう考えると、こんなランキングを出している時点で、まったく分かっていない可能性が大きいのです。なぜなら、何のために調べたいかが全く分からないからです。

それに、トヨタが1位だったことを「意外な会社が1位になった」なんて書いている時点で、編集者のレベルが疑われます。まともに経済が分かっている人なら、トヨタ自動車か東京電力、あるいはメガバンクあたりだろうと察するはずです。

今回のランキングだと、先行して設備投資が必要な業種か、借金をしないとビジネスにならない銀行が上位に来ると考えるしかありません。しかも、ある程度企業としての規模が大きくないと、借り入れを増やす事もできないでしょう。となると、トヨタ自動車が1位だったとしても、意外でも何でもないわけです。

「やっぱりね」と言うくらいの感想を持つ人が多かったのではないでしょうか。

流動比率でも出せばいいのに

ちなみに、本当に財務の健全性のリストを作りたいのなら、流動比率のランキングでも出した方が良かったでしょう。今回のランキングよりは、まだ意味があったはずです。2 流動比率なら企業の規模に関係なく、どの程度資金繰りしやすい状況にあるのか、ある程度判断できますから。

なぜ、ネットキャッシュなんていう対して意味がないもののランキングを作ろうと思ったのでしょうか。編集者の質が劣化したとしか思えません。繰り返し書きますが、多少でも分かっている人ならこんな比較はしようと思いません。

プロパガンダ的な記事も多いみたいです

ちなみに、東洋経済オンラインがいま一つ信頼できなくなったのには、違う理由もあります。政治的に偏った記事が多いと言う印象があるのです。安部政権が嫌いで仕方がないようなのですね。

率直に言って、週刊朝日とかAERA の記事が政治的に偏っていたところで、全く問題は感じません。そもそも半分くらいは、プロパガンダ目的で作られた雑誌でしょうし。

でも、経済の専門誌でそれをやられると、読み手としては困ってしまうんですよね。なぜかというと、本当は効果がある経済政策まで批判するようなことをするからです。

効果がある経済政策を批判的に書かれたら、投資をする側としては判断を間違いますよね。ですから、害のほうが大きくなってしまうのです。経済誌で経済政策を色眼鏡で見ているとなると、読む価値はなくなってしまいます。


  1. 今度は「借金が多い企業」200社ランキング(東洋経済オンライン)2014年12月31日 []
  2. 流動比率と言うのは「流動資産を流動負債で割った比率(大辞林)」のことを言います。これを見れば、短期的に資金がショートしやすいかどうかが分かるとされています。 []

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